今日の屋上は、まるで真冬のように、富士山の雪景色がバッチリ映えています。いつもは、富士山のことなど気にもしない園児たちも、季節外れの富士の雪化粧に感動しています。秩父の山並みも、うっすらと雪が積もっています。
唐突ですが、戦国時代の「織田信長」の授業です。
歴史大好きの先生は、ついつい、「鳴かぬなら殺してしまえホトトギス」の句を例にして、短気で激情家だったと、信長が行った、冷酷な対応や、具体的な政策を教えることでしょう。
しかし、ある社会の先生は、信長をこう教えます。
「私は、織田信長が行った次の2つの出来事を中心に授業を組み立てます。1つは、信長は、鉄砲を効果的に使って戦を有利に進めた。2つ目は、比叡山延暦寺を焼き討ちした。
鉄砲は、当時大変高価なものでした。そんな鉄砲をたくさん持っていた。つまり、それだけお金を持っていたのです。そこから、信長が経済を重視した政策を行っていたことが見えてきます。
焼き討ちの目的は何だったのか。信長が壊したかったのは宗教自体ではなく、寺社勢力の既得権益です。当時の寺社勢力は、武力を持ち、関所をはじめとする多くの既得権益を持っていました。広く自由な交易で経済を活性化させたい信長にとって、寺社勢力はそれを邪魔する存在だったのです。
このように、信長の改革を見ていくと、江戸時代にもつながっていることが見えてきます。また、別の時代や現代の課題に応用できるのです」
こんな授業なら、生徒たちが、自分の考えを言い合って、学びを深めることができますね。
私の時代は、歴史上の出来事を年号で覚え、誰が何をしたのか・・・という表面上の史実
の暗記が授業の中心でした。テストや受験対策の授業と言っても過言ではありません。本当に、自分の意思で歴史を学ぼうと思ったのは、大人になってからですね。
大河ドラマや歴史上の人物にスポットをあてた歴史小説を読みながら、大人になってから、少しずつ歴史の本質が見えてきました。それまでは、枝葉の部分ばかりを見ていたことに気がつきます。
歴史の授業では、過去の出来事を、いかに、現代や未来への教訓にしていくか・・・「歴史は繰り返される」とはよく言ったもので、次世代を担う子どもたちの、道しるべになる学問と考えれば、これからの歴史の授業は、ますます楽しくなっていきます。
親子の歴史談話も、ひとひねり・・・楽しいものにしたいですね。