イチロー選手になかなかヒットが出ませんね。オープン戦から24打席も無安打が続いているのに、非難されることなく、逆にその存在感をますます高めているのは、「凄い」の一言です。イチロー選手の実績だけでなく、彼の独特な深いコメントも、人をひきつける魅力があるのでしょう。保育園パパにも、シアトルまで観戦に行ってしまうようなイチロー選手の熱狂的なファンがいます。私には、その気持ちがよくわかります。
さて、ある調査では、小中学校で担任を経験した約半数が、「子どもたちをうまく叱れていない」という結果が出たそうです。412人から回答を得た内容では、「子どもをうまく叱れていたと思うか」との質問に、「うまく叱れていたと思わない」と答えた人は47.8%とのことです。
うまく叱れない理由は、「冷静に怒りのポイントを伝えることができなかったから」が最も多く、37.9%で、「子どもの言動の理由が考えられなかったから」(22.6%)、「子どもが反省の色を示していなかったから」(20%)と続きます。
子どもへの叱り方は、とても難しいですね。もちろん一つのマニュアルでは当てはまりません。叱る側、叱られる側のキャラクターによって様々ですし、クラス全員の前で、当事者個人を叱ることがマイナスになることが多いですが、逆に、クラス全員へ「やってはいけない」ことを伝えるには、有効になることもあります。
ただ一つ言えるのは、怒りの感情を上手にコントロールしなければなりません。「怒り」は、時には、生きるパワーになることもありますが、人を叱ることにおいては、怒る必要のないことまでに、感情的になって怒りの連鎖となることも多いですね。
私も、保育園では、「言いすぎた・・・もっと別の言葉がなかったのか・・」と反省する事ばかりです。
「アンガーマネジメント」をご存知ですか。これは、怒りの感情と上手に付き合うための心理的な教育やトレーニングです。
1970年代にアメリカで始まった心理教育で、当初は、DVや校内暴力を矯正するために導入されたそうですが、しだいに、職場でのパワハラやストレスの高い職場で働く人や子育てに悩む親などに向けて広く行われるようになり、効果が認められています。最近では、スポーツ選手や俳優などが冷静に競技や演技をするために学習するプログラムとしても活用されているそうです。
怒りは、自分を動かすパワーにもなるし、相手を潰してしまう凶器にもなります。まさに諸刃の剣です。
この4月から、中学校で使用する道徳の教科書に「アンガーマネジメント」の掲載があるそうです。人間として生きる以上、「怒る」ことからは避けられないのが現実ですが、また、人間として生きる以上、この感情をコントロールできるようにしなければなりません。
これは、大人も子どももすべての人にあてはまることですね。