卒園式で、卒園児の入園からの写真を過去の膨大なデータから集めています。この作業は、時間も根気も必要ですが、一度、データが集まれば、パソコンで簡単に編集して、想い出アルバムが完成です。
プロジェクターを使えば、パソコンと接続して、そのままスクリーンに、卒園児の5年前6年前の画像が映し出されるのです。何とも便利な時代ですね。
まもなく、平成が終わり新しい年号となりますが、昭和が終わり、平成になって、大きく変わったのが、パソコンの存在です。パソコンのおかげで、昭和の時代には、1日かけて完成させた仕事が、数時間でできるようになったのも事実です。
私が、新入社員時代、先輩の指導を受けながら、会議の資料を作っていた時には、パソコンなどありません。せいぜい、ワープロを使い始めた頃でした。まだ、多くが手書きだった記憶があります。
そして、OHP(オーバー・ヘッド・プロジェクター)という光が眩しすぎる機器を使って、透明の下敷きのようなOHPのフィルムに原稿をコピーして、部屋をかなり暗くして、ようやくスクリーンに資料が映し出されます。光と影を使うので、モノクロだったような記憶があります。
私の大好きな時代劇「必殺仕事人」も、人間の「おもて」と「うら」の顔を表現するのに、光と影の見事な映像美を楽しむことができるのですが、そんな、粋な世界なのです。
子どもたちの想い出アルバムを作りながら、なぜか、昭和のOHPを思い出します。そして、「たまにはアナログがいいなぁ~」と無性になつかしく思えてくるのです。
最近、子どもたちのブームになっている屋上の野草も、ネットで簡単に検索することができますが、本物の野草を観察することで、子どもたちは、それを原体験として、名前を覚えたり、花の香りを感じたりするのです。
同じ文章でも、パソコンで入力した文字よりも手書きの方が心に残るのも、アナログの魅力です。これから子どもたちは「プログラミング」の勉強を学校の授業で行うようになります。時代の流れの中で、デジタルとアナログのバランスが変わっていくのでしょうが、アナログの「ホッ」とするところをいつまでも無くしたくありませんね。
はい。昭和世代のひとりごとです。(笑)