成虫で越冬するトンボ

昨日は、じゃがいもの植付けをするために、ファームを子どもたちと耕していると、「起こすんじゃないよ!」と言わんばかりに、イモムシが土の中から出てきます。アスレチックで遊んだ伊佐沼公園でも、梅の花が咲き、桜のつぼみがずいぶんと膨らんでいました。子どもたちは、軽くつぼみを触ってみると、柔らかくなっています。

 

そして、3月に入ると、屋上では、ナナホシてんとう虫の姿を見るようになりました。ナナホシてんとう虫は、アブラムシを食べてくれる益虫なので、無農薬の屋上ファームにとっては、大切な虫です。ふつう、てんとう虫は、樹木に集まって、群れで越冬するのですが、このナナホシてんとう虫は、群れをつくらずに、ほぼ単独で草の根元などで越冬するそうです。

 

ナナホシてんとう虫は、屋上に春を感じ活動を始めたようです。面白いことに、真夏になると、暑さをしのぐために、冬眠ならぬ夏眠をススキの根元で行うそうです。てんとう虫の他に、蝶も種類によっては、成虫のまま越冬します。

 

実は、トンボの中に、同じく成虫のママで越冬する種類があるそうです。私は、てっきり、トンボは、水の中でヤゴとして越冬するものだと思っていました。屋上の池にも、ヤゴが住んでいます。

 

日本で見られる約200種類のトンボの中で、成虫で越冬するトンボは3種類あるとのこと。関東で観察しやすいのは「ホソミオツネントンボ」という種類だそうです。オツネンとは、「越年」を指し、夏に羽化した成虫が年をまたぎ1年近く生き延びるそうです。

 

越冬中は、小枝などで擬態しているので、なかなか気づくことができないのですが、越冬が終わりにさしかかる頃、木の色から淡いブルーへと徐々に体色を変えるのだそうです。気温の変化に伴って、色が変わるなんて、まさに自然の温度計ですね。

 

もし、小枝にぶら下がる、淡いブルーのトンボを見かけたら、それは「ホソミオツネントンボ」だそうです。これからの季節・・・春を見つけるのが楽しみになってきました。