幼児期の「がんばる力」

幼児期に「がんばる力」つまり、非認知能力を身に付けている子どもほど、小学校高学年での思考力が高いという結果が、ベネッセ教育総合研究所の調査で公表されました。

 

今では、多くの保護者が、幼児期に「ひらがなが全部書ける」「数字は100まで数えられる」「自分の名前なら漢字で書ける」などの表面上の知識よりも、集団生活の中で「物事をあきらめずに挑戦する」「自分でしたいことがうまくいかない時でも、工夫して達成しようとすることができる」といった根幹の力ともいえる「がんばる力」を身に付ける方が大切であるという認識が高いです。

 

保育園にも、「国語や算数などの勉強は、小学校に入ってやればいいことで、保育園では、なるべく多くの試練を経験してもらいたい」とはっきり言うママもいます。

 

今回は、データが伴っているので、一応紹介します。

 

調査は、3歳児から小学4年生までの7年間、子どもを持つ保護者403人を対象とした内容です。小学校1年生の「勉強してわからない時、自分で考え、解決しようとする」は、5歳児の「がんばる力」の高群で70.4%である一方、中群は52.5%、低群は34.4%となっています。

 

「がんばる力」については、親の主観で、統一のモノサシはありませんが、小学校低学年で学習態度や「がんばる力」が身に付いていると、小学校4年生での「ノートを整理して書いている」「自分の言葉で順序を立てて、相手に分かるように話せる」などの言葉のスキルや思考力の高さにつながっていたようです。

 

保育園出身、幼稚園出身、親の就労の有無による違いはなく、保護者の関わり方が大切であることがわかっています。

 

つまり、保護者が子どもの意欲を大切にする態度や思考を促し、子どもが自分で考えるように働きかけることが、「がんばる力」に一番の影響を与えているという結果です。

 

「そんなことわかってるよ!」というママの声が聞こえてきそうですが・・・謙虚に、我が子へのアプローチを考えてみませんか。