開かれた学校運営

今日は、屋上に遊びに行こうという時に、雨が降ってきてしまったので、恒例の教室内大ゲーム大会です。

 

雑巾がけレースや、玉入れなど、チーム対抗で大いに盛り上がったのですが、最後は、子どもたちの「やりた~い」のリクエストに答えて、イス取りゲームです。

 

最後の8人に、寺子屋ではない2歳児が二人残りました。大したものです。そして、最後の4人から、想定通りの結果となりました。6歳女の子が脱落し号泣、5歳男の子が脱落し号泣、そして最後の2人となり、負けた6歳女の子が号泣です。イス取りゲームは、たった一人しか勝者になれません。残酷ですが、たくさんの涙とともに、子どもたちの葛藤があり、成長につながるのです。

 

さて、日本では、平成16年度から学校運営協議会制度が導入されました。地域住民や児童・生徒の保護者等からなる制度で、学校運営の方針を承認したり、学校運営について意見を述べたりする権限を持つとされています。

 

私もPTA活動で、「学校評議員」という立場で、学校運営協議会に参加したことがあります。PTA会長の他、地域の民生・児童委員や自治会関係者、学校医などが、当時のメンバーで、校長・教頭・教務主任と学校運営についての意見交換をします。

 

当時は、学校からの話を聴くというスタンスで、学校経営にまで口出しをするのは、さすがに越権行為という認識を私も持っていました。

 

ところが、世界基準で考えると、日本は「開かれた学校運営」について、その実現の度合いが低いという実態があります。

 

欧米諸国では、7~8割の学校が、保護者や地域住民だけでなく、生徒も学校運営に参加しているそうです。日本なら、例えば「校則」を学校と生徒が共につくり上げる仕組みは、ほとんどありません。

 

学校運営に関する重要事項の審議に保護者が参加している学校は、OECDの調査結果では、日本は48.4%でしかなく、32の先進諸国の中では、最低レベルだそうです。

 

戦後間もない昭和の時代は、学校は「陸の孤島」と揶揄されることもありましたが、今は、学校は地域と共にあるというのが、当たり前認識となりました。日本における次のステップは、「開かれた学校運営」のための具体的な活動の在り方ですね。

 

世界の中では、一番伸びしろがあるのが、日本ということです。前を向けばいいのです。