コーチの力

昨夜の全豪オープンテニスの女子決勝では、大坂なおみ選手の激闘に感動しましたね。まだ21歳ですよ。全豪オープンに優勝し、世界ランク1位という快挙です。天然といったら失礼かもしれないですが、天真爛漫な彼女のプレーには、技術だけでなく精神面での成長も大きく感じられました。

 

彼女のジョークの効いたコメントも最高ですね。3年前には、日本語が得意でないことについて「私のジョークはインターナショナルだから、日本語では話せないのよ」と18歳にして笑わせてくれました。

 

かつて、当時の最強だったドイツのグラフ選手が試合中に観客席から「結婚して!」というヤジが飛ぶと、「お金あるの?」とジョークで切り返す印象的なシーンを思い出しました。

 

今回も大会直前には、自分の事を「メンタリティーは3歳」とシャーシャーと語っていましたが、まだ彼女は21歳です。優勝を決めた後に、相手のクビトバ選手に「大変なことを乗り越えてきましたよね。あなたのチームにおめでとうと伝えたい」と語るところなど、技術もメンタルもどれだけ伸びしろがあるのか・・・凄い選手が日本から誕生したものです。

 

昨夜の試合がドキドキしたのは、第2セットで、優勝直前まで大坂選手が攻勢だったのをクビトバ選手が連続ポイントで逆転し、このセットを取りイーブンとします。テレビで見る限り、大坂選手の精神的落胆は大きく、「もうダメかな・・・」と思った人も多かったと思います。

 

第2セットを落とした大坂選手はトイレ休憩をとるのですが、おそらくトイレに行っていたのではなく、コーチの話を聞いていたのだと思います。

 

一流のアスリートのコーチの役割は、高度な技術を教えることではなく、アスリートが自ら持っている力を引き出すことと、最近では言われています。大坂選手には複数のコーチがついていますが、彼女のメンタルが強化されたのは、間違いなくコーチの力によるものです。

 

大坂選手が「私のメンタリティーは3歳よ」とジョークで言いましたが、保育園には、実年齢3歳の園児がたくさんいます。私たち大人は、子どもたちに対して、良きコーチとして何をしてあげられるかを考えた時に、「言葉の力」が大切になってきます。

 

子どもたちが、笑顔で前向きに頑張ることができるように、どんな言葉を子どもたちに言うのか・・・しっかりと考えないといけませんね。もちろん、子ども一人一人違うので、難しいのです。