小笠原の悲願

今日のお昼の課外授業・・・小学生と年長園児を連れて、地域の文化祭に行ってきました。近隣の小学校、中学校、特別支援学校の子どもたちの作品や自治会の大人の作品が並びます。絵画や書道、華道だけでなく、盆栽や切り絵にマニアックなプラモデルなど、子どもたちの興味を引いたようで、楽しい時間となりました。

 

地域の「折り紙名人」からレクチャーを受けて、子どもたちは「うさぎ」を折りました。大人でも難しい作品でしたが、全員なんとか自分の作品を完成させました。保育園の先生以外の大人と、こうして関わることは、子どもたちにとっては新鮮だったようです。

 

さて、今日は、今年が返還50年となった、小笠原諸島の話です。このブログでも、「東京都小笠原村」の事は何度も取り上げていますね。7年前の夏に、フェリーで1000キロを25時間をかけて訪れ、そのすべてに魅せられてしまいました。今は、新型フェリー「小笠原丸」で、24時間と1時間短縮されています。

 

小笠原には、役場のある父島に約2120人、母島に約470人が暮らしています。実は、村の人口は30年前に比べると3割以上増加しています。豊かな自然にひかれて移住し、観光関連の仕事に携わる30歳~40歳代が多いそうです。

 

2011年に世界自然遺産に登録されてから、観光客も増えているのも、移住者の仕事の確保につながっているようです。

 

この小笠原には、空港がありません。飛行機ではいけないのです。同じ東京都でも、竹芝桟橋から24時間もかかります。地球の裏側に行くにも、こんなには時間はかかりませんね。そんな、簡単に行けない場所なので、私などは、無責任に飛行機で行けるようになったら小笠原の魅力が半減すると考えますが、住民にとっては、空路は悲願なのです。

 

自然破壊、コストがかかるだけでなく、回収もできない・・・と、現実的には、そう簡単にはいかないようです。もちろん、島民が急病などの緊急事態があれば、自衛隊機で本州に搬送されます。毎年、約30人が搬送されるそうです。東京都知事が小笠原に入る時も、自衛隊機やヘリコプターです。

 

小笠原丸の船上から、高々と塩を吹くマッコウクジラを見た時の感動は、今でも忘れないですね。24時間もかけて訪れる・・・そんな島が日本にあってもいいですね。(島民のみなさんには申し訳ないですが・・・)