今日も快晴の屋上プールです。子どもたちそれぞれが、自分の得意な事、好きなことを楽しんでいます。泳ぐ練習を真剣にする園児もいれば、スライダープールを何度も楽しむ園児にプールサイドで遊ぶのが楽しみな園児・・・みんな違います。
さて、この春の卒園児、小学校1年生の男の子は7月で7歳になりました。男の子が通う学童での誕生日会での出来事です。
7月の誕生日の児童が、一人ずつ「この1年の目標は?」という抱負をみんなの前で発表するそうです。卒園児の男の子は、新しい学童の環境、目の前には小学校の高学年がいること、年上の児童がスラスラとコメントを発表していること・・・そんな様々な状況がプレッシャーとなって、答えられず固まってしまったそうです。
保育園では、朝の会で当番の寺子屋さんには、インタビューがあります。「昨日の日曜日は何をしていましたか?」「好きな食べ物を教えてください?」など簡単な質問ですが、子どもたちはプレッシャーもなく元気に答えます。卒園児の彼もいつも堂々と答えていました。
想像するに、言葉が詰まった時に「早く答えろよ!」という先輩児童のヤジや、答えを急がせる職員の姿があったかもしれません。結局、きちんと答えられなかったという理由で、誕生日のプレゼントはお預けとなってしまったそうです。翌日、職員の前で言えたので、プレゼントをもらうことはできたそうですが、「みんなと同じように答えることが大事」という考えが、対応した職員の中にあったのかもしれませんね。
私が大好きな「みんな違ってみんないい」という、金子みすゞさんの詩があります。先日の、サッカーワールドカップのヨーロッパのチームを見ていると、移民を受け入れる風土から、様々な国の出身選手が個性的なプレーを見ることができました。
そこには、単純に肌の色の違いや言葉の違いだけでなく、考え方やライフスタイルも大きく違うことが前提の社会ができているのです。日本の場合は、「みんな一緒でみんないい」という歴史をたどってきたことは否めません。
しかし、私のような昭和の世代ならともかく、これからの若者の価値観は、「みんな違ってみんないい」でないといけません。
卒園児の彼を、保護者と保育園でのケアは、「みんなと違ってもいいんだよ。できないことがあるのは当たり前だよ。だから、〇〇の気持ちや考えをぶつけるんだよ」ですね。大人になれば、「自分の苦手な事をクリアしなさい」となるのでしょうが、子どものうちは、その子の得意分野を伸ばしていきたいですね。
ということで、ホワイトきゃんばすの卒園児たちも、たくさんの試練と壁を乗り越えて、時には、まわりの力を借りながら、でも自分の力で乗りきって頑張るのです。