世の中には、「新しいこと、楽しいことにはイケイケ」派と「ちょっと待った!何かあったら困る」派と様々な場面で大きく分かれることがあります。
ある小学校での話です。大雪になった年、親子で雪遊びをしようとおやじの会のメンバーが小学校の校庭に集まり、すべり台やかまくらを作ったところ、教頭先生から何度も「何かあったら困るので」やめてほしいと注意を受けたそうです。
私の経験上では、おやじの会に参加するおやじたちは、「イケイケ」派がほとんどです。しかし、教頭先生はその職責上、どうしても「何かあったら困る」派となります。
この「何かあったら困る」には、「子どもにケガをさせては困る」と「苦情があると困る」の2つの側面がありますね。もちろん、教頭先生を非難するつもりはありません。
土曜日は、卒園児が学童でやってきます。卒園児が通う、保育園に一番近い小学校には、おやじの会のメンバーが作った、立派な「築山(つきやま)」があります。かなりの急こう配の山に、タイヤやすべり台も設置されていて、「これは楽しいところだな~」と「ここ危険じゃないの?」と保護者にとっては意見が分かれる場所です。
おやじ園長は、イケイケ派の人種なので、この築山を見ては、楽しく遊ぶ子どもたちの映像がすぐに浮かんでしまいます。しかし、この小学校では「何かあったら困る」派の保護者対応が行われていました。卒園児に話を聞くと、この築山で遊べるのは、小学校3年生までだそうです。
つまり、高学年になればなるほど、無茶をするので、危険という判断です。
子どもたちの成長を考えると、「何かあったら困るので」という言葉は、遊び心を消す魔法の言葉です。子どもが、新しいことにチャレンジしようと冒険心を持ったときに、親やまわりの大人が「何かあったら困るので」と思い「危ないから、やめなさい!」と言ったとたんに、子どもたちの遊び心が消えるばかりか、挑戦する心をも奪いかねません。
しかし、大ケガや命の危険にさらされた時には、後悔だが残ります。この線引きが、難しいところですね。
よく、十分な安全性を配慮すればいいのでは・・・と言われますが、100%の安全はありません。
子どもたちの冒険心を育む場所や機会をたくさん作っていくことと、安全を考えることを同時にやっていかねばなりませんね。口で言うのは簡単ですが、ホワイトきゃんばすの永遠の課題として、イケイケ派園長の考えに時にはブレーキをかける役割も必要です。
子どもたちを真ん中に置きながら、園長、職員、そして保護者の連携を進めていきたいですね。