昨日のお迎えの時間に、4歳男の子のパパが、大きな飼育ケースに見たこともないような巨大カブトムシを持ってきました。もう大変です。子どもたちも職員も、お迎えに来た保護者の皆様も、「どんちゃら村は大騒ぎ状態・・・」となりました。
そうです。そのカブトムシの名前は「ヘラクレスオオカブト」です。体長は15センチもあります。知り合いの方が、カブトムシのブリーダーだそうで、保育園の子どもたちに、ビッグなプレゼントです。
現在20歳前後の「ムシキング世代」とその親世代にとっては、たまらない昆虫です。私も、長男が、ムシキングにはまったので、その大きさと強さを今でも覚えています。
ヘラクレスオオカブトは、世界で一番大きなカブトムシです。中央アメリカから南アメリカの熱帯地方の標高1000~2000メートルの場所で生息しているそうです。ドミニカ共和国があるあたりですね。
寿命は長く、3か月から、ストレスが少なければ1年以上生きるそうです。生息地は、1年を通じて温度も湿度も高いので、ヘラクレスオオカブトや他の海外のカブトムシは、通年、野外で活動しています。
日本のカブトムシは夏限定ですが、保育園にやって来たヘラクレスオオカブトは、温度管理さえしっかりと行えば、理屈では冬でも生きているということになります。
私が、前々から疑問に思っていたことが、1つ解決しました。
最近人気のあるテレビ番組で「池の水全部抜いてみました・・・」という企画番組があります。そこには、ミドリガメことミシシッピアカミミガメやカミツキガメ、アメリカザリガニ、ソウギョ、ライギョ、ブラックバス、ブルーギルなどの、数多くの外来種が日本に住みついています。
ニホンイシガメやフナ、メダカなどの日本の固有種が、どんどん絶滅危惧種になっていますね。
しかし、日本の雑木林に、ヘラクレスオオカブトなどの外国のカブトムシやクワガタを見ることはありません。固有種のカブトムシやクワガタが堂々と樹液を吸っていますね。
実は、外国のカブトムシは、日本の冬の寒さを越せないのです。熱帯地方で通年の繁殖が一般的なので、万が一飼えなくなった外国のカブトムシを雑木林に逃がしても、冬には、成虫も幼虫も生き延びることができないのです。
園長の威厳を保つために、素手で、体長15センチのヘラクレスオオカブを掴みました。足の力が強く、鋭い爪で、しっかりと腕をつかまれてしまいました。強引に引っ張っても離れません。日本のカブトムシの数倍の力です。保育園の園児は、背中にタッチだけにしておきます。
梅雨明けとなり、この夏、日本のカブトムシよりも早く、保育園にはヘラクレスがやって来たのです。子どもたちにとっては大事件です。(笑)