工業高校の多様化

愛知県立愛和総合工科学校の授業・・・トヨタ自動車で車の電気系統などを担当した社員が課題を与えると、生徒たちは熱心に作業に取り組みます。工場の生産設備の基礎を学ぶという目的が明確だからです。

 

この学校は、国家戦略特区を活用し、教員免許がなくても高い技術があれば指導できるようになり、トヨタや三菱重工業など32社から計54人の社員やOBを招いて、現場の技術を伝授してもらっています。

 

工業高校の魅力は、在学中に、多くの国家資格にチャレンジし、その専門性への評価から、高卒後の就職率が、限りなく100%というのが、私の認識でしたが、今は、それ以上のビジョンがあります。

 

このように、経験豊富な民間の技術者から直接指導を受けることで、生産現場のリーダーとなる人材までも育てるというビジョンです。

 

愛媛県立今治工業高校では、地場産業の造船業を担う人材を育成するため、平成16年度に機械造船科を新設したそうです。船体構造の基礎を学ぶために3次元のコンピューター利用設計システム(CAD)や3Dプリンターを導入し、一般企業顔負けの設備を揃えています。

 

東京都の葛西工業高校では、企業での就業体験を授業に組み込んだ「デュアルシステム科」を開設し、2年と3年の時に、合計4か月間も地方企業などに通い、技術習得を目指しています。

 

どうですか。工業高校は多様化していますが、共通していることは、目標が明確なことですね。生徒たちが、好きなことややりたい事に没頭できることが、何より素晴らしいことです。

 

私の長男も、工業高校を卒業後、18歳で社会に出ました。我が家の一番の稼ぎ頭となっています。(笑)

 

最近では、難しい専門書を読んでは、ノートに書き込んでいます。私にはチンプンカンプンの内容ですが、専門的な技術をさらに磨いて、職人と呼ばれるようになってくれるとうれしいですね。

 

目標を明確に持つことは、私たち大人も、大切なことです。若者たちに見習わなければいけませんね。