制約がある保育

最近の屋上では、他では考えられない遊びが流行っています。子どもたちが虫アミを持って、虫とりをするのですが、蝶とかトンボではありません。何と「クマバチ」です。

 

あの黒いグロテスクな風貌に、重低音の羽音を響かせて、低空飛行をしているのですが、普通なら、捕まえようなんて思いません。しかし、クマバチ採りの名人5歳女の子がつかまえて、飼育ケースで観察するようになると、意外にも「かわいいハチ」なのです。

 

今日は、名人5歳女の子に、もう1人の女子が、クマバチをゲットしました。飼育ケースに入れるところまで、子どもたちだけで行っています。虫採りは、男子の方が上手と思いきや、ホワイトきゃんばすでは、女子主導です。(笑)

 

こうして、クマバチの採集を楽しむ園児が、取り巻きも含め10人くらいのチームとなっています。もちろん、最後は、大空に逃がします。

 

さて、今日は「制約がある保育」の話です。ホワイトきゃんばすの保育にも、子どもたちに対して制約が結構あります。「えっ~子どもたちが自由に遊べる環境じゃなかったの?」と思われる保護者もいるかもしれません。

 

まず、寺子屋園児とそうでない園児では、大きく違います。寺子屋でない2歳児以下の園児は、自分の道具箱がありません。自由時間に、自分の道具箱を出して、自由にお絵かきをする寺子屋園児を指をくわえて見ています。

 

また、寺子屋園児の中でも、制約があります。憧れの白い机とイスに座れるのは、寺子屋1番の年長園児だけです。他の園児は、じっと我慢して、非認知能力を高めるのです。

 

これは、大人になっても同じです。例えば、一流の料理人になろうとすれば、最初は、皿洗いからスタートして、包丁を持てるのは、何年も経ってからですね。

 

保育園の子どもたちにとって、何でも制約することはよくありませんが、「〇歳になったらやれる」という制約は、子ども自身が成長を実感することにもつながります。憧れのお兄さん、お姉さんの活動を心に焼きつけて、1年間自分の中に温めておき、同じ年齢になったら自分たちもそれをやってみる。中には、先輩のやりかたに改善がなされているかもしれません。

 

子育ても同じですね。「自由」と「制約」のバランスが大事でもあり、難しいところなのです。