自立へと導く就労支援

今日の春分の日は、冷たい雨ですね。桜の開花は、早すぎても遅すぎても、日本各地で行われる、さくら祭りやお花見イベントに影響が出ているようですね。保育園の「お花見」も毎年、4月の新年度になってから行ってきましたが、今月中に卒園児を囲んでになるやもしれません。

 

さて、特別支援学校を卒業した生徒は、社会に出て、どのように過ごすのか・・・一般の高校を卒業した生徒は、約50%以上が大学などに進学します。特別支援学校を卒業して進学する生徒は、わずか0.5%だそうです。卒業後は、就職して社会で自立できるように、特別支援学校もその取組みを強化しています。

 

会社の規模によって、従業員の何パーセントは、障がいを持った人を採用することを法律で制定されていますが、特別支援学校卒業生の就職率は、まだ20%程度です。一般企業や福祉事業所などに勤務します。

 

障がい者の就労支援の仕事をしている者が、私の大学時代の仲間にいます。彼からは、理想と現実の話をよく聞かされます。企業は社会的役割を重視する方向に変わってきているものの、知的障がいや自閉症などコミュニケーションが苦手な人が働くには、多くの壁があります。

 

彼は、障がい者が就労後も、企業やショップを巡回し、事業主や店長らと問題点の共有と解決に取り組んでいます。

 

あのスターバックスコーヒーが、最後の都道府県として出店したことで、話題となった鳥取県では、この10年間で、特別支援学校卒業生の就職率を17.1%から43.1%まで上昇させました。スタバの話題だけではなく、地道な取り組みをしている県ですね。

 

行政が主導し「鳥取県手話言語条例」や「鳥取県民みんなで進める障がい者が暮らしやすい社会づくり条例」を施行するなど、県を挙げて、障がいのある方が暮らしやすい社会の実現を目指しています。

 

特別支援学校が就労支援への強化をするだけではなく、行政と学校と企業や関係団体などを巻き込んだ取り組みが、功を奏しているようです。小さな県である利点を生かした、関係機関同士の顔が見える連携・協力が少しずつ実を結び、特別支援学校生徒の働きたい気持ちを叶えることにつながっているのです。

 

働くことは、単に収入を得るということだけでなく、生きる糧につながることですね。保育園の子どもたちにも、働くことを意識させる会話を多くします。サラリーマンだった私は、社会に出てからのことを話すのは、得意分野です。(笑)

 

そして、障がいを持った人たちが、当たり前に仕事を楽しみ、まわりも、その違いを当たり前に受け入れる世の中になる日本に、近い将来しないといけませんね。