今日は、イエナプランの勉強会があり、昨年9月から12月までの3カ月間「オランダイエナプラン教育専門教員養成研修」を卒業し、オランダイエナプラン教員として認められた原田友美さんから、オランダでの様子をレポート、レクチャーいただきました。イエナプランの埼玉での勉強会では、最多の13名が集いました。
原田さんは、来年2019年4月に開校予定の日本初のイエナプラン学校の先生の一人でもあります。長野県佐久穂町にできる、イエナプラン校は、当初小学校1年から4年までの異年齢クラスでスタートする予定でしたが、5年・6年の要望が殺到し、1年生から6年生までの児童が集うことになったそうです。
1年から3年と4年から6年の異年齢にするか、1年から4年までにするか、児童数が確定してから決めていくそうです。現在は、日本の学校指導要領をベースに、イエナプランの考え方を加えた、指導計画書の作成を行っているそうです。
長野県佐久穂町は、人口がおよそ12000人の過疎化が進む町です。小中学校も次々と廃校になり、今は、小学校と中学校が1校ずつになってしまいました。そこに、あたらしくイエナプラン校ができることで、地元の多くの住民は大歓迎だそうですが、新しいものに拒否反応を示す住民もいます。開校までに、地域への説明も大切になってきますね。
さて、オランダでの様々なイエナプラン校の映像を見ながら、原田さんへの質問が続きます。どうやら、すべてのイエナプラン校が、理想通りにいっているわけではなく、教師の育成という課題もあるようです。
イエナプラン校の特徴は、異年齢教育だけでなく、1週間の時間割は、月曜日に自分で決めます。先生はグループリーダーと呼ばれ、日本の先生のように「教える」というスタンスではなく、見守りながら、子どもたちの、意見や主張を引き出すことに専念します。
黒板があって、机がきちんと並ぶ教室ではなく、ほとんどが電子ボードで、リビングのような空間で、子どもたちはリラックスして学び合うのです。
オランダでは、何も発言しないと「なんであの人は何も言わないの?」と大人でも、スポイルされてしまい、年間50,000人の移民を受け入れる国ですので、「違う」ことが当たり前で、とことん、話し合って、自分と相手の考えをすり合わせをする習慣があります。
日本には、「暗黙の了解」「目で語る」などの表現がありますが、オランダ語も英語もそれに代わる言葉はなく、「テレパシー」となってしまうようです。これじゃ超能力です。まさに、オリエンタルマジックですね。(笑)
日本でのイエナプラン校は、オランダの真似ではいけません。日本の学びの歴史を無視することはできませんし、戦後の混乱期を「義務教育・一斉教育」で、誰もが同じレベルの教育を受けることができたのも事実です。
そして、これからの日本の教育が変わっていきます。1つの答えを求めるだけではなく、自分で考えて自分の答えを出すことが求められます。
保育園ホワイトきゃんばすは、就学前の異年齢保育ですが、明日の日本を担う若者を育てるんだ!という、大きなビジョンを失うことなく、取り組んでいきます。
そんな気持ちにさせられる、今日のイエナプラン勉強会でした。