大人のための鉄道の話~頑張れ!JR北海道~

デパートでよくおこなわれる「物産展」で、一番人気はどこだと思いますか。はい「北海道」です。国内旅行なら北海道の人気は、常に上位ですね。しかし、JR北海道は、大赤字で、このままだと、現在の路線の半分を廃止にしないと・・・なんて言われています。

 

北海道は、とにかく広い。函館から根室までの距離は、上野から青森よりも長いのです。日本地図では、たいがい北海道は縮小されているのです。この広い路線を維持するのに、莫大な保守費用がかかります。除雪費用などの寒冷地対応があるからです。

 

JR北海道の札沼(さっしょう)線新十津川駅を、朝9:40発の「日本一早い終電」が走ります。この線は、1日1往復しか列車が走りません。

 

JR東日本は、首都圏の鉄道で稼ぐだけでなく、JR各社の中で、一番「駅ナカビジネス」で儲けています。JR東海は、ドル箱「東海道新幹線」で稼ぎます。リニアモーターカーも建設資金もJR東海だけでやりくりするようです。JR西日本は、関西都市部では私鉄としのぎを削り、駅ナカビジネスも拡大しています。

 

JR九州は、「ななつ星」などの話題の列車を次々と走らせています。JR四国は、唯一新幹線がありませんが、観光資源を生かした特別列車などで頑張っています。JR貨物は、昨年度、初めて鉄道事業が黒字になりました。トラックドライバー不足や環境問題を背景に、鉄道による貨物輸送量は増えているそうです。

 

JR北海道だけ、何だかカヤの外のようですね。私は、高校から大学にかけて、北海道に魅せられ、夏も冬もあわせて、40泊以上旅をしました。リュックに寝袋・・・夏は、無人駅に泊まります。時間はあっても金のない旅です。(笑)

 

当時の国鉄の時刻表には、北海道内がびっしりと鉄道路線で埋まっていました。現在の時刻表を見ると、「えっ」と驚くくらい、幹線しか残っていません。

 

高校2年の夏、今は廃線となってしまった「広尾線」には、「愛国」と「幸福」というおめでたい駅があり、無人駅の幸福駅に泊まったのですが、同じような一人旅の男4人が集まり、朝まで飲んで(もう時効です)、語り明かした記憶が、今でも鮮明に覚えています。

 

札幌を起点に、稚内、網走、釧路を往復する夜行の急行列車が走っていたので、宿代もかからないで移動できました。旭川は、駅の名前が「あさひがわ」の時代です。(今は、住所と同じ、「あさひかわ」です)

 

こんな話を続けると、今日のブログが終わらなくなってしまうので、本題に入ります。どうすれば、JR北海道が、黒字になって、「鉄道王国」と言えるようになるのか・・・

 

国や儲かっているJRグループの資金支援が大前提です。そして、観光大国北海道の自然と味を満喫する、夢の「北海道クルーズトレイン」を走らせます。四季を通して、満足できるコースは、たくさん考えられますね。

 

また、上野動物園の入場者数を越えて日本一になったこともある、旭山動物園がある旭川から富良野の沿線は、外国人が多く訪れています。北海道を広く満喫するクルーズトレインと併せて、観光スポットの短い区間での、話題の列車が、数パターンできるといいですね。

 

北海道新幹線が札幌まで延長されたあかつきには、最速で、上野から札幌まで4時間台で行けるようになります。また、新たな需要が考えられますね。

 

何だが、北海道を愛する、内地の人間の勝手な妄想になってしまいましたが、観光物産展で、魚介類やラーメン、スイーツを楽しむだけでなく、北海道へ多くの人が、鉄道の旅をしたくなるような仕掛けは、たくさんあるような気がします。「頑張れ!JR北海道」です。

 

今日で、「大人のための鉄道の話」は最終回です。明日からは、保育園がスタートします。鉄道の話は、またの機会があれば、お付き合いください。