自然栽培のお米

昨日は、冬至でしたね。ゆず湯に入り、かぼちゃを食べるという習慣は、まだまだ色々な家庭で行われているようです。我が家では、クリームシチューにかぼちゃが入り、ゆずの香りに包まれて、普段は烏の行水のごとく、長風呂ではない私ですが、ざっと1時間もまったりしていました。(笑)

 

さて、スーパーで売られているお米ですが、今の時期は当然のように、「新米」が売られています。夏が終わり、だいたい10月までに収穫されたお米です。しかし、今になって新米が出回るのが「自然栽培のお米」です。

 

自然栽培ってわかりますか?有機栽培でも無農薬栽培とも違います。農薬を使わないだけではなく、肥料も何も使わないで栽培する農法です。映画にもなった「奇跡のリンゴ」を栽培する木村さんのリンゴが有名ですが、日本では、リンゴだけでなく、多くの農家が「自然栽培」に挑戦しています。

 

お米も「自然栽培」のものがあります。春になって、一般栽培の農家さんが、一斉に「田植え」を行う時期、自然栽培の農家さんは、はやる気持ちを抑えて、まず田んぼの土を徹底的に乾かす作業に時間を費やします。これは「乾土効果」といって、土の中の「好気性の菌(空気に触れるのが好きな菌)」や増やし、田んぼのコンデションを整える作業だそうです。この土を乾かす作業は、自然栽培のお米を作るには大切なことだそうです。

 

そして、自然栽培では、肥料を使わないので、稲の成長期間を人為でコントロールできません。そのため、自然の摂理の中で、稲にとってベストな時期に成長してもらうしか方法がないので、自然栽培の新米の収穫は11月下旬になるそうです。

 

昨日、我が家に自然栽培の新米が届きました。今から食べるのが楽しみですが、肥料をあげてないのに美味しいの?と疑問に思う方も多いでしょう。肥料を与えられないので、稲はしっかりと地中に根を張り、自らの力で成長をするのです。

 

自然の森にある木々は、もちろん肥料なんて与えてもらっていません。落ち葉が土になり、自然の恵みの中で、年輪を重ねていきます。自然栽培の考え方は、ここにあると言われています。

 

子育てにも当てはまるかもしれません。何でもかんでも「あーしなさい」「こーしなさい」と肥料を与えられた子どもは、一見すくすくと成長しているように見えますが、肥料という指示がないと動けません。「自分で考える」自然栽培で育ったような子どもは、最初は、つまづくことが多いでしょうが、心の中に大きな根をはっていきます。その中で、困難に立ち向かう強さや、辛抱する気持ちが育っていくのかもしれません。

 

子どもたちと、お米を一緒にはできませんが、子育ても肥料の与え過ぎはいけませんね。