おねがい パンダさん

昨日、2歳男の子に妹が生まれました。パパ曰く「兄に似て、毛むくじゃらの女の子です」と笑いを誘うコメントがありました。今年は、保護者のママ3人が、ベビー誕生です。今おなかの中に赤ちゃんがいるママも1人います。何だか、話を聞くだけで、幸せな気分になってきますね。ベビーちゃんたちには、元気に育ってもらいたいですね。

 

さて、昨日の寺子屋では、上野動物園のジャイアントパンダ「シャンシャン」の一般公開ということもあり、パンダの勉強をしました。勉強と言っても、子どもたちとおしゃべりです。子どもたちは、全員「シャンシャン」を知っており、教材に使ったパンダの写真を見ながら、「上野動物園に行ったことがある・・・」など、話が尽きません。(笑)

 

ということで、今日は「おねがい パンダさん」という絵本の話です。この本に出てくるパンダは、「シャンシャン」のようにかわいいパンダではありません。

 

「ドーナツ、いかかですか?」と言いながら、欲しがる様々な動物に対して、「やめときます。あげません」とへそ曲がりな回答を繰り返すのです。ところが、最後にワオキツネザルに出会い「おねがいパンダさん、ぼくにドーナツくださいな」と言われると、「はい、ぜんぶあげます」と言って、あげてしまうのです。

 

読み手は「え、なぜ?」という気持ちにさせられ、話が終わるのです。この絵本は、「よく分からない」という感想で、有名な絵本です。しかし、1つの正解を探したがる大人は、「他の動物は、『くれよ』『よこせよ』と言うのに対して、ワオキツネザルは丁寧な言葉遣いをしているから・・・というのが「正解」という読み方をします。

 

ところが、子どもたちは、「この絵本が伝える『正解』は何か」なんて言う読み方はしません。絵本に出てくるカラフルなドーナツを楽しんだり、「いかがですか?」「やめときます」のやり取りの繰り返しが楽しい子どももいます。

 

この絵本を通じて「正しい言葉遣いを学ぶ道具」として考えるならば、まったく面白くない話になってしまいます。この絵本の著者も「あなたの読み方をして!」と思っていることでしょう。

 

よのなかには、「1つの答え」に収まることは、ほとんどないのですから・・・と、そんなことを教えてくれる絵本ですね。