9年間の連続した学び

今日は、風もなく気持ちのいい屋上遊びができました。真っ白に雪景色をした富士山もはっきりと見え、ファームの一部には霜柱ができていました。しかし、「みんな、きれいな富士山だぞ!」と子どもたちに呼びかけても、子どもたちは、富士山を愛でる事よりも自転車の練習に夢中です。今日も、5歳男の子が、まだフラフラしますが、ようやく自転車に乗れました。ここのところ、自分よりも年下に先を越されていたので、集中して練習した成果が実ったのです。

 

さて、今日は小学生と中学生の学び合いの話です。

 

平成26年から小中一貫校の義務教育学校としてスタートした成田市立下総みどり学園では、「9年間の連続した学び」と捉え、異学年交流に積極的に取組んでいます。国語の公開授業は、4年生の児童に、9年生(中学3年)の生徒が、教科書以外の戦争文学を紹介するという内容です。

 

「アウシュビッツ」「原爆」「子ども」「沖縄」のグループに分かれて、9年生は持ち時間の中で、一人ずつ本を選んだ理由や内容を説明します。4年生が聞き役です。9年生にとっては、同じ学年ではなく、自分よりも5学年も下の児童に説明するので、様々な工夫が必要になるのです。

 

学びのピラミッドの法則では、「人に教える」ことが、自分にとっても、学びの一番の効果となります。4年生も、先生に教えてもらうよりも、大きな効果があることは言うまでもありません。「今度は、自分で調べてみようかな?」となるようです。

 

どうですか、想像するだけでも、9年生の話を真剣に聞く4年生の姿が浮かんできますね。

 

また、この学校では、9年間を前期(1~4年)、中期(5~7年)、後期(8・9年)の3ブロックに分け、4年生、7年生を各ブロックのリーダー、9年生を学校全体のリーダーに位置付けます。リーダーの機会を多く設定することで、主体的な児童・生徒の育成を図っているそうです。

 

日本人は、「リーダーやりたい人?」と聞いても、なかなか手が上がりません。こうして、「リーダーの役割をさせる」ことで、子どもたちの新しい可能性を見出すことが可能になるのです。

 

今後、こういった取組みが、ますます増えていくことでしょう。