教育現場にもPDCA

みなさん、PDCAという言葉を聞いたことがありますか。なんだか、横文字にすると難しいイメージですが、PDCAはplan、do、check、actionの略です。計画・実行・評価・改善という意味になります。

 

一般の企業など、様々なビジネスの場面で使用されています。具体例として、計画では従来の結果や実績から将来の予想・予測を考案します。計画に対して、立てた予想・予測を実行します。実行した結果、正しい結果が出たかどうかの評価検証します。評価検証後、計画したことをより正確に遂行するためにどのように業務を改良したら良いのか改善活動を行います。改善した結果、当初の計画をより正確に実行できるか、最初のPDCAに戻り計画から始めます。これらを繰り返し行うことをPDCAサイクルと呼びます。

 

こうして、言葉にすると理解しにくいかもしれませんが、ある雑誌媒体の「電話営業」の話を例にします。

 

その部署では、雑誌に広告を出してもらうため、電話でお客様に説明してアポイントを取り、訪問して更に説明することで広告を出稿してもらうという営業活動をしていました。その営業電話においては、当然ながら「断られる」ということが多々ありました。

 

そこでPDCAです。このケースでは断られた時に「よし次!」と「Do=実行」を急ぐのではなく、「なぜ断られてしまったのか」と、各々に理由を「Check=検証」させていきました。そうすると徐々に「断られる理由」がわかってきました。そこから、1人ひとりの検証結果を結集し、誰でもアポが取れる「断られないための話術(トークスクリプト)」が作られたのです。この話術を部署全体で共有することで、どんなに電話が苦手な営業マンでも、入社したばかりの新人営業マンでも、面白いほどアポイントが取れる営業トークを繰り広げることができたのだそうです。

 

私も、サラリーマン時代には、「PDCAで仕事をしろ!」とよく言われたものです。私の場合は、計画と実行は早いのですが、チェックが甘くて失敗することが多かったですね。(笑)・・・常に、4つをまわし続けることで、自らの仕事のレベルが上がっていくのです。

 

この、ビジネスで広く使われる「PDCAサイクル」が、教育現場でも使われるようになってきたようです。

 

例えば、私が「ホワイトきゃんばす高校」の校長先生だとします。

 

P(プラン)→生徒を「自分で考えて自分で答えを出せる大人」に育てる

D(ドゥー)→すべての授業をアクティブラーニングに変更し、教師が黒板に立っての

       一方通行授業をなくす

C(チェック)→教員が、アクティブラーニングを行うが、技術的にうまくいかない

A(アクション)→アクティブラーニングのスキルの高い教員の公開授業を行い、教員

        同士の情報を共有し、アクティブラーニングのスキルアップを図る

 

こんなイメージで学校経営をすることになります。現実では、こんな単純な図式にはなりませんが、考え方としては、分かりやすいですね。

 

教育現場も、今までのやり方に固執することなく、子どもたちのために、新しい取組みに挑戦することは、大切な事です。もう「前例がありません・・・」「失敗したら誰が責任を取るのですか・・・」という理屈は通用しなくなったようです。