ICAN(アイキャン)

今日は、学童で小学生が2人登園です。運動会のケンケンパで使うリングで、たくさんの遊びを保育園児を従えて行っていました。小学生が、ルール説明をして、理解できる園児もいれば、1、2歳の園児は、頭で理解するのではなく、体で覚えるのです。(笑)

異年齢のタテの関係が、子どもたちの成長を促します。

 

さて、I CANの意味は、「私は〇〇ができる」ですね。何と、今年のノーベル平和賞は、「核兵器廃絶国際キャンペーン」(ICAN)が受賞しました。

 

核軍縮関連の受賞では、2009年に「核兵器なき世界」を唱えたオバマ大統領以来です。しかし、オバマ大統領のアメリカは、核を保有しています。矛盾するところですが、世界には、核保有5大国があります。アメリカ、ロシア、イギリス、フランス、中国です。この5か国は、核拡散防止条約で、核兵器保有の資格を国際的に認められた国です。しかし、世界には、認められていない国として、あの北朝鮮はじめ、インドやパキスタンも核を保有しています。ますます、分からなくなってきますね。

 

7月に行われた、国連の核兵器禁止条約の採決時に、核保有国は参加しませんでした。そして、日本人として、とても残念なことに、日本もこの条約の採決には、欠席しています。世界でただ一つの、核の被爆国でありながらです。

 

当然、そこには、様々な政治的な事情があり、北朝鮮の脅威をアメリカの「核の傘」に依存している日本は、アメリカから「欠席せよ」と言われれば、それ以上の行動がとれなかったわけです。今回のノーベル平和賞についても、政府の正式コメントはありません。

 

今回、ノーベル平和賞をICANが受賞したことで、核廃絶を求める世論が世界で広まることは間違いありません。このICANの活動に、日本の「原水爆被害者団体協議会」が連携していたので、今回の受賞で、日本の被爆者の声が、報道されています。実は、「ヒバクシャ」という日本語は、「モッタイナイ」と同じように、世界で広く知られる日本語でもあります。

 

広島や長崎での被爆者は、ICANのノーベル平和賞受賞について、「核保有国にとっては衝撃だと思う。核兵器廃絶には世界的な結集が必要で、私たちの運動に大きな力を与えてくれる」と語ります。しかし、被爆者はすでに80歳を超え、高齢化が進みます。ICANの若い世代に、この体験を引き継ぐことで、近い未来に、世界から核がなくなることを願うのです。

 

世界で唯一の被爆国日本が、行動を起こすには、今のタイミングは大きな意味を持つかもしれません。今回の衆議院選挙では、消費税・憲法・原発の問題などが、大きく取り上げられています。そこに、「世界から核をなくす」というマニフェストを持った政党が、追い風になるやもしれませんね。

 

核の議論は、理想と現実が行ったり来たりです。日本が進むべき道は、次世代を担う若者たちが切り開いていくのかもしれません。