保育園では、1、2歳児の園児が、一人でおもちゃなどに集中している姿を、お迎えのママが見ると「うちの子は・・・他の園児と上手く遊べないのでしょうか?」という質問をよく受けます。
もちろん「心配ありませんよ。今大切なのは、自分がやりたい遊びを集中して行う時間です。友だちとのかかわりの前に、好きなことを見つける・・・集中力を養うことは、とても大切なことです」と答えます。
やがて、小学生や中学生になると、子どもが教室でポツンと一人でいると、教師だけでなく保護者も「仲間外れにされているのではないか」「何かつらいことや嫌なことがあったのではないだろうか」と心配してしまいます。
どうやら、私たち大人は、子どもはいつも元気で、友だちと一緒になって遊ぶものだという固定概念ができてしまっているのかもしれませんね。そうなると、ついつい「どうしたの?」「何か嫌なことがあったの?」「友だちとケンカしたの?」と矢継ぎ早に質問をしてしまいます。
しかし、よく考えてみましょう。子育て中のママの一番のストレス解消法は「一人でいること」です。旅行に行くにも、「一人旅が一番いい!」という人は、山ほどいますね。最近は、「ただ一人で、空を流れる雲を何もせず、ぼっ~と見るような時間は、こどもにとって大切である」と言われるようになってきました。
誰からも束縛されずに、過度の刺激もない場所で、自分だけで過ごす自由な時間こそが、自分と向き合い、物事を深く考える時間なのかもしれませんね。ゆったりとした時間の流れの中で、豊かな想像力を育むことができると考えれば、子どもが一人でいる時間を色々な視点から受け止めてみる必要があるかもしれません。