小中一貫で課題改善

今日も西文ひろばで、運動会の練習が続きます。異年齢保育ですが、徒競走では同じ学年で走ります。しかし、寺子屋全員で競争をすると、一番速い子は、年長の園児ではなく、年中の女の子です。驚異的なスタートダッシュで、そのまま加速してぶっちぎりのゴールです。

 

日本人初の9秒台を出した桐生選手が、幼稚園の運動会で、猛スピード走り抜ける映像を見ますが、彼より速く走る園児は、上の学年でもいなかったことでしょう。そんな、下剋上が、ホワイトきゃんばすでも起きています。

 

しかし、朝の会のスピーチで、年長の男の子が「かけっこで、〇〇ちゃんに勝ちます!」とやる気満々の発言をしてくれました。運動会までの1ヵ月・・・子どもたちの物語が楽しみですね。

 

さて、今日は、小中一貫校の話です。義務教育学校が制度化されてからは、私立校だけでなく、公立の小中一貫校が増えてきました。以前から、小中一貫校では、中1の壁がなく、不登校などが少ない。9学年の幅広いタテの関係を子どもたちは経験できるメリットがあり、学力も全国平均よりも高いといったデータもあり、毎年増えています。

 

今回、文部科学省が小中一貫教育を導入している自治体に対して調査をした結果、「9年の系統性に配慮した指導計画作成・教材開発が改善」「時間割や日課表の工夫がなされた」「小中合同行事の発達段階に応じた内容設定ができるようになった」「小中教員の打ち合せ時間確保が改善」などなど、多くの課題改善がなされたようです。

 

今回の調査で、驚くべきことは、義務教育学校の区切り方は「4・3・2」が最も多く、従来の小学校6・中学校3の「6・3」ではないそうです。義務教育学校9年間の区切りは、各学校の裁量に任されているので、4(初等部)・3(中等部)・2(高等部)という区切りで、教育カリキュラムが組まれている学校が多いようです。

 

2年後には、長野県に「異年齢教育」を打ち出すイエナプラン校ができる予定です。小中一貫校の9年間を3学年ずつ区切って、異年齢クラスを編成することが、普通になることも、そんなに遠くないかもしれません。

 

子どもたちが、やがて大人になり、社会に出ていけば、そこには、異年齢の集団しかありません。幼児期が終わって、小中高と異年齢の環境があることは、大人になるまでの人間関係力を強化する事にもつながります。

 

私が「異年齢教育」という言葉を出した時に、今は「はっ?」と言われることが多いですが、いつかは、日本でも「異年齢教育」が当たり前の時代になっていくことでしょう。