保育園の子どもたちにとっては、憧れの対象はたくさんありますが、その一つが「ランドセル」です。4月に、卒園児のお兄さん、お姉さんたちが、ランドセルを背負って、保育園に遊びに来る姿を羨望の眼差しで見つめる子どもたち・・・
そして、卒園児のランドセルを背負わせてもらった時の、なんとも言えない満足顔は、「早く小学生になって・・・自分のランドセルを持ちたい」という気持ちが、顔に描いてあります。4月から中学生になった、職員の娘さんが、自分のランドセルを保育園にプレゼントしてくれました。子どもたちにとっては、おもちゃとは一線を引く、大事なモノとなっています。
さて、「ラン活」という言葉をご存知ですか?就活という言葉のように、ランドセル選びの活動のことです。実は、8月が「ラン活」のピークだそうです。ランドセル商戦は、かつては秋頃から入学前の春にかけて本格化していたようですが、最近では夏に山場を迎えています。
あるショッピングセンターでは、ランドセルの「お盆商戦出陣式」を初めて開き、売り場スペースも拡大したそうです。テレビのCMでも、ランドセル商戦は盛り上がっていますね。お盆といえば、お盆関連のグッズや帰省の手土産などで、百貨店やショッピングセンターは大忙しですが、これに、ランドセル需要が新たにプラスされたようです。
ところで、どうして8月がランドセル商戦のピークなのか?もうおわかりですね。ランドセル購入の財布は、親ではなく祖父母がメインです。お盆で孫が帰省するタイミングで、ランドセルを購入する祖父母が増えているからだそうです。
ある大手量販店では、昨年の8月の1ヶ月だけで、年間の販売実績の4割を売り上げたそうですが、今年は5割まで増えると見込んでいます。ランドセルは、6年間と長く使うものだけに、ネットでの購入ではなく、実際に背負って、重さや感覚を確かめてから購入するお客様がほとんどだそうです。店員さんの「おもてなし接客」が大切になりますね。
そして、ランドセルには、お金をかけてもいいものを・・・という気持ちが働きます。百貨店では6万~7万という高い価格帯が中心だそうです。私もサラリーマン時代は、価格ではなく、質を重視したビジネスバッグを使っていましたが、ここまでのお金は出せませんでした。(笑)
ともあれ、子どもたちの夢と憧れがいっぱい詰まった「ランドセル」には、まわりの様々な思いが込められているのです。