夕方の教室は「いらっしゃいませ!」の声が響いていました。そうです。夏まつりの自主練習が始まったのです。今日は、学童で卒園児の小学生が二人登園していたので、セールストークもなかなかのものです。
夏まつり当日は、卒園児はお客様として、ゆっくり楽しんでもらおうと思っていたのですが、「私もお店屋さんの手伝いをしたい!」と立候補です。それじゃ、「カレー」「かきごおり」「おかし&ゲーム」の3店舗で、元気のない店があったら、お手伝いしてもらうことになったのです。
その卒園児が、「園長先生・・・ちょっと聞いて・・・」と、かきごおり屋さんでのセールストークを考えました。じっくりと聞いてみることにします。
「いらっしゃいませ・・・いらっしゃいませ・・・かき氷屋さんです。冷たいかき氷はいかがですか・・・イチゴとブルーハワイがあります。雪を食べているような、美味しいかき氷です」
「雪を食べるような・・・」なんて発想は、大人でも浮かばないですね。年中4歳児の女の子は、年長さんを差し置いて「店長をやりたい!」と燃えています。「店長をやりたいなら、一生懸命練習をして、店長の○○ちゃんが、店長代わってもいいよ・・・と言ってくれるくらい頑張ったら出来るかもしれないね」と言うと、「いらっしゃいませ!」「ありがとうございました!」「またどうぞおこしくださいませ!」がヒートアップです。
もちろん、自主練習ですので、先生が「練習しよう」など言っていません。
実は、おやじ園長も販売の仕事が大好きです。「大声」と「インチキくさいセールストーク」が売りです。(笑)かつて、池袋の東武百貨店の店頭で、「今日はお月見です。今、夜空には、立派な満月が輝いています。お月見のデザートに団子もいいですが、今年の15夜には、少しおしゃれに、お月見チーズケーキはいかがですか?」で、チーズケーキを売りまくったものです。(自慢でした)
「販売」の仕事の中で、一番凄いと思うのは「実演販売」です。1つ10,000円もするようなフライパンや包丁は、ただ並んでいるだけでは売れません。しかし、「実演販売」を目にし、耳にしたお客様が、思わず衝動買いをしてしまうのです。実演の効果は大きくて、海苔をただカットするだけ・・・鰹節を削るだけ・・・でも売上が何倍も伸びるのです。
行列のできる話題のスイーツショップも、できたてスイーツの「実演販売」を売りにしている店が多いですね。学校教育では、コミュニケーション能力の必要性は当たり前になっていますが、「実演販売」には、お客様との距離や立ち止まってもらう言葉など、コミュニケーション能力が問われるのです。
夏まつりでは、「カレーをお皿に盛る」「かき氷を作りながら売る」「ゲーム屋さんでは、くじ引きを楽しんでもらう」・・・どうですか、立派な実演販売です。子どもたちの活躍が大いに期待できますね。