今日は少し重たい話です。警察庁の統計によると小、中、高校生の自殺者数は、平成24年336人・25年320人・26年330人・27年349人・28年320人とほぼ横ばいで、減少の傾向は見られないそうです。おおよそ1日に1人の子どもが自らをあやめているという現実があります。
テレビなどの報道では、「いじめを苦にした自殺」がクローズアップされますが、過去5年、延べ数1512人の統計を見ると、自殺動機としては、1位学業不振11.4%、2位進路の悩み9.6%、3位親子関係の不和8.1%、4位うつ病7.4%、5位いじめなど学友との不和7.0%となっています。
少子化により、金銭的なネックがなければ、誰もが大学に行ける時代になり、「大学卒」というブランドが、ほとんど付加価値を持たなくなりました。むしろ、専門学校や工業高校、高等専門学校などで、専門的な事に特化した教育を受けた生徒の方が、企業としては、即戦力として考える時代にもなってきました。
しかし、数字上では、学業成績が子どもの自我や将来展望を強く規定する状況は、まだ変わっていないようです。むしろ、少子化で、量的に少なくなった子どもに対し、親や周囲からの期待圧力が高まっているともいえます。
さぁ~、現在、小中高校生の子育てをするあなた・・・「学業成績が優秀」とは、1つの答えが決まっていることを導く力がある・・・様々な知識を豊富に持っている・・・ということですね。もちろん、我が子が「学校の成績がいい」となれば、安心ではあります。しかし、大人になって、よのなかを生きていくのに必要な力は何ですか?
もうおわかりですね・・・「自分で考えて自分で答えを出す」ことです。これは、必ずしも、学校の成績と比例するとは限らないことを、私たち大人は、よのなかで実体験しているはずです。
色々と考えることはありますが、私たち大人がすることは、子どもを死なせないことです。生きてさえいれば、必ず希望があることを伝えなければなりません。