WBCで、1次予選、2次予選と6連勝で、決勝トーナメントに進んだ侍ジャパン・・・私たちが熱くなるのは、すべての試合が紙一重のギリギリのところで勝利したこと。そして、まるで高校野球でノーマークの高校が、勝利を重ねるたびに強くなっていく姿と重なります。世界一までは、1つも負けられませんが、残りの2試合もチャレンジャーとして挑んでもらいたいですね。
試合のテレビ中継では、よくブルペンで、投球練習をしているリリーフピッチャーが映ります。解説者は、「もう肩ができた」などと表現しますが、ウオーミングアップで体を温め、すぐに投げられる肩を作るのですが、このウオーミングアップの手順は、すべて同じではありません。ピッチャーによっては、最初は、捕手を立たせて軽いキャッチボールから始めたり、ストレート主体で肩を作ったり、それぞれです。
小学校や中学校の体育の時間などに行う準備体操を思い出してください。先生か、担当の生徒が前に立ち、号令で行う典型的な準備体操・・・果たしてこれは、今、学校教育に求められている「主体的・協働的な学習」なのか?という疑問の声があがっています。
私たちも、何の疑問もなく、準備運動のイメージとして「整列して体育係が前に出て『屈伸1・2・3・4』と掛け声」と答えます。しかし、東海大学の中村教授は、「運動文化の貧困さの表れ」と断言します。「この準備運動に違和感を持つ人が少ない。頭での理解を通り越して、無意識に体に染み込んでいることが怖い」と言います。
私も、何の違和感を持たなかった一人ですが、言われてみると、そうですね。WBCのピッチ―が行うのはウオーミングアップですが、この程度の準備運動では、ウオーミングアップにはなりません。
国語、数学、英語、社会などの通常の教科だけではありません。体育の時間も、子どもたちが自分で考えた「準備体操」に変わる、楽しいスタートがあってもいいのではと考えるのも、「主体的・協働的な学習」と言えますね。バスケットボールの授業なら、ボールを使った準備運動を先生と生徒が考えて行っていくのも、楽しい体育の時間になることでしょう。
「典型的準備運動」・・・そろそろ見直してもいいかもしれません。
コメントをお書きください