公民館が学習ステーションへ・・・この取組みは、群馬縣高崎市で、中学生が日曜日の午後、公民館に集まり、大学生や元教師などの下で、数学と英語の学習を行っているそうです。
学校外で、勉強内容について質問したり相談できる仕組みをつくろうと昨年度から始まったそうです。家に帰って、一人で勉強をしていてつまずいた時に、親や兄弟に質問できればいいですが、中学生の学習内容は、大人なら誰でも答えられるほど易しくありません。また、共働き、ひとり親家庭の増加などにより、質問する相手が少なくなってきている状況に対応する取組みでもあります。
講師にも、1回4500円の謝礼が支払われます。高崎経済大学の学生や、学習指導に関心や経験がある市民らが協力しています。
ここまでは、全国で行われている、学校以外の対応としては、特別珍しいことではありません。しかし、この取組みは、中学生が英語や数学の勉強をすること以外に、様々な効果があるようです。
まずは、昨今の教育に関する大きな問題となっている、教員の多忙についても、教員の負担軽減という側面もあります。教員は、生徒への授業に取組むこと以外に、様々な仕事を抱えています。また、自分のやりたい教育ができない「自由」も奪われています。学校外の活動での学習フォローは、教員の時間的ゆとりを生み、教員の授業内容が充実することでしょう。
また、様々な影響を受けやすい中学時代に、多くの大人とのかかわりが増えることは、子どもたちの人格形成の上でも大きな利点と言えます。親、学校の先生以外の大人とのかかわりは、1つの事でも人によっては、様々なとらえ方があることを学ぶだけでも、「考え方の相違」を受け入れる感覚が身に付きます。
そして、一番大きなメリットは、学び合いの場であることです。先日のブログで「学びのピラミッド」の話をしましたが、一番効果のある学びは、「人に教える」ことです。中学1年から3年までのタテの関係の中で、学び合い、時には競い合う姿が、大きなポイントだと思います。
行政の教育に対する取組みは、全国様々ありますが、この取組みは、とても意義ある内容ですね。
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