教師にもっと自由を!

沖縄に数年前に移住した、じじばばの所に遊びに行った6歳女の子。なんと、海で見つけた素敵な貝殻を持ってきてくれました。他の園児も興味津々です。穴のあいた貝には、ヒモを通してネックレスにするそうです。夢のある発想に、うれしくなりますね。

 

さて、昨日のブログからの教育の話をまとめなければなりませんね。その前に1つ質問です。

 

もし「あなた」が、部下10人を率いる営業のリーダーであるならば、売上アップのために、部下にどのような指示を与えますか?

 

①「売上目標は、前年比105%だ。ただし、その数字を達成するやり方は、君たちに任せる」

②「売上目標は、前年比105%だ。そこで、今から私が言う3つのことを実践してくれ。そうすれば、必ず予算達成だ」

 

どうですか、リーダーの「あなた」は、どちらを選択しますか。もう、お分かりと思いますが、どちらが正解という答えはありません。元営業マンの私の経験では、すぐに結果が出るのは②の方ですが、部下は言われたことをするだけになって考えなくなります。①は、すぐに結果は出ないのですが、一人一人が考える習慣が身に付きます。

 

実は、私が部下を持つようになって、最初におこなったのが②でした。自分のプレーヤー時代の成功体験を伝授するのです。しかし、チームとしての力がつきません。自分のやり方が他の営業マンに合っているとは言えないからです。いつの間にか、①のやり方に変わっていきました。部下に対しては「〇〇しなさい」ではなく、「〇〇するには、どうすればいい?」という聞き方に変わっていました。

 

次は、学校の教師にこの考えを当てはめます。文部科学省、教育委員会が定める「教育指導要領」は、どちらかというと、総論となる大きな目標設定です。ならば、「その目標にある子どもたちのあるべき姿に向けて、やり方は、自分で考えて進めなさい」でいいのです。

 

「アクティブラーニングの手法を取り入れなさい」「この科目は、〇〇で進めなさい」と、具体的な手段までも、あーだこーだと教師に押し付けているのが、実態かも知れませんね。日本の子どもたちを、主体的で能動性が高い人に育てたいのなら、まずは、教師の主体性と能動性が保証されなければなりません。

 

伊豆大島、つつじ小学校の青山先生のような強力なリーダーシップとコミュニケーション能力を持った先生は、ごくわずかです。企業でもトップセールスマンはわずかしかいません。先生たちが、「自分で考えて自分で答えが出せる人」になるように、行政がバックアップしなければなりません。

 

「勤務時間が多いから、もっと削減しなければ・・・」と、最近は、世界の中で、日本の先生が一番忙しいと問題視されています。しかし、もっと自由と主体性が伴えば、忙しさの中味が変わると思っています。

 

日本の教育についての切り口は、たくさんありますが、今日のまとめは、「教師にもっと自由を!」です。自由を得るためには、今以上に、考えることをしなければなりませんね。「自分で考えて自分で答えを出せる教師」が増えれば、日本の教育は、世界に負けない素晴らしいものになるはずです。