ちょうど1週間前の「リステルズ直子氏×苫野一徳氏とイチから考える公教育」の講座に参加して、今週のブログの中で、二人の対談の内容や、「きのくに子どもの村学園」という、日本にある究極の自由学校(ただし、すべて自分で決め、自分の責任で生活する学校)について、話をしました。
今日は、伊豆大島にあるつつじ小学校で、主管教諭(校長、教頭の次に、責任ある先生)をしている青山先生の話です。
彼は、リステルズ直子さんの「オランダの個別教育はなぜ成功したのか」の著書に出会い、日本の公立の小学校でも、児童すべての成長に合わせた学びができないかと、決意を固めます。彼は、少しずつ仲間を増やし、バイブルとなる本を共有し、授業内容を変えていきます。教え方を変えるのではなく、イエナプランのワールドオリエンテーションという、校内研究の活動を行います。
もちろん、教育委員会と対立しては前に進みません。教育指導要領をあくまでも遂行し、総合の時間などを活用して、児童の主体的な学びの場とするのです。よくありがちな、殻に入ってしまい、「あの先生は変わっているから・・・」と言われるような個性的と言うよりも孤立した先生ではなく、まるで、民間企業の中間管理職を経験したような、コミュニケーション能力や調整能力を発揮します。
青山先生の活動は、つつじ小学校内だけでなく、大島町の他の小学校や中学校へも広がっていきます。定期的な勉強会には、そんな、志の高い先生たちが集まります。
つつじ小学校のトップである校長からも、「君たちの学び合う姿が、大きなイノベーションだよ」と大きな信頼を得ているのです。
青山先生の話を聞いていると、日本の教育には、まだまだ伸びしろがたくさんあって、子どもたちへのアプローチは、無限大であることに気づかされます。そして、このような志の高い先生たちの運動が、やがて広がっていく未来へ期待が大きくなるばかりです。
しかし、青山先生でなくても、どんな先生でも、子どもたちが主体的に教育の自由を獲得し、学べる環境を作れる仕組みが日本になければなりません。それには、まだまだ高い壁が存在します。
この講座のまとめは、明日に続きます。
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