「リメンバー・パールハーバー(真珠湾を忘れるな)」は、奇襲攻撃を仕掛けた日本に対するアメリカの敵意を示す言葉でした。今は、もうありませんが、昭和の時代のアメリカのショーマンシップに富んだプロレスでは、ヒール役の日本人レスラーが罵声を浴びる言葉でもありました。
安倍首相が、日本の総理大臣として、初めて公式に真珠湾慰霊を行いました。今年5月には、現職の大統領として初めて広島を訪問したオバマ大統領と合わせて、戦後70年が過ぎた今、歴史的な訪問といえます。
時がそうさせたのかもしれませんが、広島の時と同じように、今回も謝罪がないことを問題視するアメリカ側の関係者はほとんどいませんでした。これから、どうしていくか・・・という未来志向に徹するということは、日米関係だけでなく、私たちの日頃の日常でも同じかもしれませんね。
「起きてしまったことを受け入れて、今後、二度と同じ過ちを犯さないようにする」こんな、私たちの身近な事も、大げさに言えば、未来志向です。
さて、安倍首相は、演説の中で「和解の力」を何度も訴えていました。「日本人の子どもたち、米国人の子どもたち、その子どもたち、孫たち、世界中の人たちが、パールハーバーを和解の象徴として記憶し続けてくれることを願う」というメッセージが、世界中の紛争を抱える国々に、少しでも響いてくれることを祈ります。
誰もが、自分の人生を振り返った時に、「和解」の繰り返しなのかもしれません。中には、「和解」できないままで、終わっている人や事も多くあります。私も、あらためて、今までの仕事や人間関係を考えると「あいつとは、和解できないままで、別れてしまったけど、今は何をしているのかなぁ~」という人が、何人かいます。
これからの人生の中でも、私たちは、この先何度も「和解」をしなければならないことを繰り返すことになるでしょう。「和解の力」という言葉は、今まであまり使ったことがありませんが、100%とは行かないでしょうが、これから経験するトラブルや困難に「和解の力」を発揮できるようにしたいものです。
そして、オバマ大統領が言った「平和から得られるものは戦争で得られるものものより多く、和解は報復よりも大きな見返りをもたらす」に、耳を傾けたいですね。復習や報復は、連鎖し終わりない不幸をもたらします。
保育園の子どもたちのケンカも、大げさですが、先生がケンカを辞めさせることは簡単ですが、園児同士が解決する「和解の力」をどれだけ引き出せるかが、大切になってきます。
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