第7戦を見たかった・・・

本日の日本シリーズ第6戦、3勝2敗で王手をかけていた北海道日本ハムファイターズが、見事に勝利し、日本一となりました。

 

全国のプロ野球ファンの本音は、「第7戦まで見たかった・・・」だと思います。(笑)

 

日本ハムファンは、最後は、大谷で勝つ。広島ファンは、最後は黒田で勝つ。残念ながら、こんな最高のシナリオを野球の神様は、「思い通りにさせるか・・・」とばかりに、書き直してしまったようです。

 

第6戦迄で終わってしまいましたが、今年の日本シリーズは、球史に残る素晴らしい内容でした。25年ぶりの優勝を果たした広島カープも、最大11.5ゲームをひっくり返して優勝した日本ハムファイターズも、開幕前は優勝候補の本命ではありません。そんな2チームが、今年のプロ野球を大いに盛り上げ、締めくくってくれたのです。

 

さて、日本シリーズの見方は、長いペナントレースとは違うと、多くの日本シリーズを経験した監督は語ります。中でも、「日本一になるには、3敗まで許されている。よって、この試合は、負けゲームでやむなしとする割切りも戦略の一つ」といった内容のコメントを、かつての広岡監督や野村監督が言っています。

 

日本ハムの栗山監督は、今日の第6戦は負けゲームと計算し、最終戦で、投手としては、温存していた大谷選手で勝つというシナリオだったに違いありません。

 

そして、栗山監督は、ペナントレースの長丁場と違って、短期決戦では、シリーズの流れを見て先手を打つ積極的な采配を行い、それが見事に的中します。それに対して、広島の緒方監督は、この1年がんばってくれた、リリーフのジャクソン選手を最後まで起用します。力のある投手ですが、このシリーズでは調子が良くない状態が続いていました。

 

このシリーズのポイントは、短期決戦の采配を積極的に行った栗山監督と、ペナントレースの采配を継続した緒方監督が明暗を分けたともいえるのです。

 

これは、野球だけの話ではありません。私たちの仕事やライフスタイルにも当てはまります。

 

例えば、長く続いた会社は、緒方監督の采配の様に、決して変えてはならない、ロングセラーの商品を大切にする事や、ブランドイメージを壊すような行為をしないという部分と、時代の流れを読み取って、栗山監督の采配の様に積極的に変革を行う部分と、実は両方をもっていることに気が付きます。

 

どちらがいいとか、悪いとかの話ではありません。両方のバランスをどこに置くかが大切なのです。長く続いた会社や組織は、そのバランスの取り方が優れていると言えるのです。

 

今年の日本シリーズを見ていて、そんな感想を持った次第です。