マークシートでは実社会に通用しない!?

共通一次試験というのを覚えていますか?1979年から11年間続き、1990年からは、現在の大学センター試験という名称に代わって、今も続く大学入試のビックイベントです。

 

衝撃的だったのは、全教科、全科目で設問の解答をマークシートに記入、記述式の設問はなしという内容です。つまり、3択とか4択の中から1つの解答をマークするので、何もわかっていなくても、数十パーセントの確率で、正解となります。

 

そして、こんな恐ろしいことが起きました。当時高校生だった私は、代々木ゼミナールの短期講習を受講しました。そこでは、マークシートで解答率がアップするテクニックを教えていたのです。このテクニックは、とても素晴らしいもので、例えば、各選択肢①~④の中で、共通項目(言葉や数字など)が一番多いのが正解。または、①~④の中で、明らかに仲間外れのものが正解という内容です。

 

そして、実際の共通一次試験の過去問をこの○○式で、解答すると、何と70%以上の確率で正解となったのです。つまり、わからない問題は、この○○式で解答すれば、70%以上の確率で正解となるのでした。

 

当時の私は、この「考えないこと」に、何の疑問を持たず、○○式はすばらしいと、称賛していたのです。今考えれば、とても恐ろしいことです。

 

さて、本題に入ります。3択や4択問題ばかりをやり続けた子どもがどうなると思いますか?「選択肢は、必ず誰かから与えられるのだ・・・という態度が身に付いてしまう」または「答えは、この選択肢の中に必ずあるので、他の解答を考える機会がゼロになる」となってしまいますね。

 

実社会に必要になってくる力は、4択から答えを出すことではなく、自分でこの4つの「仮説」を全部自分でひねり出して試すことです。

 

社会に出て、例えば会社員なら、困った時に、他の人や組織の外の人に助けを求めて、一緒に解決してくれる人を味方につけて、正解のない答えを導く能力が大事になってきます。これを読むみさなんも、このような解決策を実行したことがあるかと思います。

 

昨日、保育園の子どもたちに、最近ブームになっている「ディズニーランドなぞなぞ」を出していたのですが、「幼児には少し難しいかな?」という問題には、3択の答えを用意してしまったのです。「これではあかん!」と、今日のブログは、「マークシートでは実社会に通用しない」と思った次第です。

 

もちろん、おやじ園長のなぞなぞ問題も、選択肢はなしで、ゼロベースで子どもたちに考えてもらうことにします。はい。