「トラチャン」を合言葉に

「トラチャン」とは、トラブルはチャンスを略した造語です。

 

すべての人が、それぞれの人生を振り返った時に、失敗やトラブルから学んだことや逆にチャンスに転じたことをたくさん経験しています。もちろん、成功体験も自信がつき、成長に欠かせないことですが、過去の成功体験が、次のステップには邪魔になることもありますね。そして、何より、私たちは、成功体験の何倍もの失敗やトラブルを経験します。

 

あるベテラン教師から新米教師へのメッセージです。

 

1つの教室に大勢の子どもたちが集まり、学んでいる以上、常に葛藤や不安など様々な感情が交錯します。そこには、トラブルは必ず存在します。逆に、トラブルのないクラスなど存在しないのです。そうしたトラブルを先生と子どもたちで解決することで、乗り越えていく力(社会性)が付いていくのです。

 

若い先生は、①似たようなトラブルを繰り返さないこと ②トラブルを深刻化しないこと ③起きてしまったことをプラスに変えていくこと の視点を大切にしてください。

 

保護者や周りの先生たちが心配なのは、「トラブルが起きた」ことではなく、「似たようなトラブルが頻繁に起きているか?」「トラブルが深刻化していないか?」です。トラブルを見ているのは先生と子どもたちだけです。自分のクラスで起きていることをしっかりと把握する。そして、事実を保護者や管理職に伝えることです。

 

トラブルが起きてしまうと、一日中落ち込むことも多くあります。ベテラン教師とて同じです。しかし、これはチャンスだと思って取り組みましょう。「これはプラスになるんだ。トラブルを解決していくことで、一人一人が考える力や相手を思いやる力を持つことができるんだ」という気持ちで指導していくことができれば、必ず道は開けます。トラブルは、先生も子どもたちをも、実は大きく成長させてくれるものです。

 

どうですか、これは、新米教師だけの事でなく、私たち大人にも当てはまるメッセージですね。

 

保育園では、子どもたちのケンカやトラブルが発生すると「困ったことになった・・・」ではなく、「これは、成長のチャンスだ!」と受け止めます。保育園は、まさにトラブルの宝庫です。これをチャンスと考えれば、子どもたちの成長の機会がたくさんある場所なのです。