2020年度次期学習指導要領

文部科学相の諮問機関・中央教育委員会の特別部会は、2020年度から小中高校で順次実施する次期学習指導要領の中間報告を公表しました。ここでは、小学校について見ていきます。

 

まずは、英語です。現在、歌やゲームで英語に親しむ5、6年生の「外国語活動」を3、4年生に引き下げ、5、6年生は、正式な教科になります。また、算数や理科などの中で、コンピューターを動かす手順を論理的に考える「プログラミング教育」が必修化されます。そして、小学校でも、児童同士が対話をしながら課題や解決策を探る「アクティブラーニング」を取り入れ、教師が一方的に話す一斉授業からの転換を図るというのが、大きな改善内容だそうです。

 

すでに、小学校では「総合的な学習の時間」の中で、主体的に考える力を育成しているのですが、総合的な学習の時間は、学校方針の違いや、教師の個人的なスキルの問題もあり、いい意味では、自由教育ですが、悪く言えばバラバラでもあります。

 

さて、現在、教育界の一番のブームが、この「アクティブラーニング」です。中学高校では、何らかの形で、多くの学校が取り組んでいます。いよいよ、小学校にまで広がってきたというわけです。

 

話は変わりますが、「覚えること」と「考えること」この2つは、似ているようでも全く違いますね。日本の教育は、子どもたちに「覚えさせても、考えさせない」というカリキュラムになっている・・・と、よく言われます。確かに当たっている部分は多いのかもしれません。

 

最近は、保幼小連絡協議会で、小学校の授業を参観する機会があるのですが、先生方の個々のスキルに頼る部分は否めませんが、「子どもたちに考えさせる」授業を行う場面も多く見ています。少しずつですが、「考えること」を授業でも実践されていると認識しています。

 

2020年、東京オリンピックの年に改定される、小学校の学習指導要領の考え方は、この方向で間違いないでしょう。あとは、具体的な方法論・・・教師のスキルの違いで、子どもたちの学びに格差が生まれないように、注目していきたいですね。