春の運動会、組み体操はどうなった?

今年度の運動会を行うにあたって、全国の小学校、中学校に、「組み体操」の継続に待ったがかかりました。物理的に中学3年レベルでは、ピラミッドの一番下の生徒には、力士が乗ったと同じくらいの体重がかかることや、相次ぐ事故やケガの続出があったからです。

 

「組み体操」は、運動会の魅せる演目の華であり、最後の大トリになることが多いだけに、「子どもたちの達成感のためにやめないで!」と言う声と「子どもたちの安全を考えて!」の声が二分しました。

 

そんな中、今年度の春の運動会では様々な取り組みがあったようです。

 

危険度低い技を残して継続するというのが、多くの小中学校で出した結論のようですが、先日のイギリスでの国民投票のごとく、ある中学校では、生徒から賛否と意見を募る投票もおこなわれたそうです。この学校では、長らく種目から外されていた騎馬戦の復活という結論になったようです。

 

千葉県流山市立長崎小学校では、「組み体操」の代わりに、新たに取り組んだ「表現」を披露し喝采を浴びたそうです。

 

音楽に合わせて身体を動かし、「波」や「芽吹き」などを集団の動きとして表現したそうです。当然のことですが、新しいことの取り組みには、多くの時間と労力が投じられました。5年、6年の子どもたちは、練習を始めると、新たな伝統をつくりたいという、今までなかった意欲が芽生えたとのことです。

 

目標に向かって、何度も失敗しながらまい進する子どもたちの姿が浮かんできますね。「組み体操」の是非問題をこうして、新たな子どもたちの息吹に変えていった学校もたくさんあるのかもしれません。