社会を変える高校生

東京都大田区の蒲田女子高校。その生徒が企画し運営する「君と丼フェス!」が、地元蒲田の日の出銀座商店街で開催されたそうです。

 

女子高生の「元気」「かわいさ」「発想力」で、地元商店街に賑わいを創出します。というのが今回の取り組みです。ここ数年来、「商店街」は、シャッター通りと言われるほど、厳しい環境にあります。私も若き営業時代、蒲田東急プラザのれん街を担当していた事があり、日の出商店街は、何とか下町の年配客に支えられていました。

 

今回は、蒲田女子高生が、千葉県館山市で育て、収穫したお米「かまこめちゃん」を盛った一杯の丼を片手に、ご飯に合うおかずを求めて商店街を巡るというイベントです。精肉店の唐揚げやそば屋のだし巻き卵などなど、各店が特色あるおかずを提供し、約100人の生徒が運営に参加したそうです。

 

当日は、チアリーディングや吹奏楽部の演奏、バルーンアートといったパフォーマンスで会場は大いに盛り上がったようです。

 

これは、蒲田日の出商店街の理事長が蒲田女子高との共同イベントという形で、高校生によるプレゼンテーションからスタート、その後も、チラシのデザインや来場者を想定した人気のおかずの打ち合わせなどを繰り返したそうです。

 

高校生のキャリア教育は必要と机上では、よく議論されますが、この取り組みは、まさに、リアルな社会体験ですね。イベントを終えた生徒は、「自分たちで一生懸命考えた企画だが、解決しなくてはいけない課題も多く、『思い』だけでは実現できない事を知った。でも、商店街の人の優しさに触れ、その難しさと同時にやり遂げた時の達成感を味わうことができて良かった」と振り返ります。

 

ゼロベースからの企画を実社会で実現する経験は、やがて、社会に出る生徒たちにとっては、単に、貴重な体験という言葉では言い尽くせない、大きなものを手に入れたことでしょう。明日の日本を担ってもらいたいですね。