コラム欄

朝日新聞の「天声人語」・読売新聞の「編集手帳」・毎日新聞の「余録」など、各新聞のコラム欄を担当する記者は、エース級が揃っています。

 

文字数が決められた中で、文章をまとめる・・・私が新聞を読むときは、最初に目を通すのは、コラム欄です。時には、「う~ん」とうなり、あまりにも素晴らしい内容に、「これは文章の芸術だ!」と思うこともたびたびあります。

 

さて、4月1日の読売新聞「編集手帳」では、社会人一年生へのエールです。一部抜粋させていただきます。

 

『11打数0安打5三振。野村克也さんのプロ野球人生1年目である。拝み倒して撤回してもらったものの、シーズンの終了後には解雇を通告されている。その人が戦後初の三冠王になり、名監督になった。山中伸弥さんが執刀すると、20分の手術が2時間かかった。足手まといの”ジャマナカ”という異名を先輩医師からもらい、臨床医になる夢をあきらめた。その人がノーベル賞で研究医の頂点を極める。きょうが入社式という若い人が多かろう。希望に燃える門出には要らざるお世話にちがいないが、何十年か前のわが身を顧みれば日々、挫折と失意と狼狽と赤面の記憶しか残っていない。草の丈が伸びぬ日もあろう。そういう日は、大丈夫、見えない根っこが地中深くに伸びている。』

 

もちろん、野村さんも山中さんも、挫折の後、あきらめないで、自分の立ち位置を変えることができたのが、成功への大きな要因です。

 

4月1日のこのコラムを読んで、多くを語らなくても、若者の心に深く響く内容だと思いました。新年度は始まったばかりです。あきらめない・・・あせらない・・・ですね。