春の池で珍事発生

今日も屋上では、春の予感というか、池の金魚に異変です。屋上には、池があります。金魚やメダカが泳ぎ、ナイトツアーで採取した多くの魚に、クサガメも生息しています。

 

冬の間は、ほとんどの魚が池の底で、動くこともなく潜んでいます。時々泳ぐ金魚に、エサをあげても、食べることなくスルーしてしまうのですが、昨日からの春の陽気で、一気に魚たちの動きが活発になってきました。昨日は、金魚がエサをパクパク食べていました。

 

さて、今日も、池をのぞく5歳女の子が、「大変だ!すごい大きな魚が泳いでた!」とまるで、鯉でも見つけたかのような大騒ぎです。正体は、昨年夏のナイトツアーで、捕まえたフナです。体長15センチから20センチほどに成長していました。黒い影が、ビューンとすばやく泳ぐ姿に、子どもたちの目は釘付けです。

 

池は、安全のためにネットが張ってあるので、子どもたちが誤って池に落ちることはないのですが、今日は、ネットの隙間から子どもたちが池の中に手を入れました。5歳女の子がパチャパチャと水を叩くと、驚くことに、金魚が集まってきました。そして、女の子は、優しく金魚を掴むこともできました。

 

「なぜ逃げない?!」と不思議な現象ですが、冬のあいだほとんど食べ物を口にしていなかった金魚たちが、暖かくなり、人間への恐怖より食べることが勝ったようです。よく、神社などの池の鯉が、人が近づくと口をパクパクさせるのと同じなのかもしれません。

 

他の園児たちも、次々に池の中に手を入れて、金魚を誘います。子どもたちの手にまるでタックルするように突進する金魚たち。まさに春の珍事です。

 

冬眠しているはずのクサガメもこの金魚騒動で、いくらか早く目を覚ましてくれるかもしれません。雨水だけの何も手を加えない池ですが、これからヨシの木がぐんぐんと伸び、5月には、黄色の菖蒲が咲きます。カエルが卵を産んでくれたら嬉しいですが、あくまでも、自然のままを子どもたちと楽しむことにします。