授業に「笑い」

大阪府堺市の府立金岡高校は、今年度から、生徒に漫才づくりを学ばせる「笑育」を通年授業にしたそうです。授業を取り入れたのは、放送作家として30年間テレビの番組制作に携わった異色の民間人校長です。


「漫才づくりには、想像力や論理的思考力、表現力など、正解のない時代を生きる子たちに必要な要素が詰まっている」と校長先生は語ります。


また、東京都台東区では、2002年度から漫才師が出前授業をしており、今年度は区内18の小学校で行われるそうです。「笑いは普段授業を聞かない子を夢中にさせ、クラスに一体感をもたらす」と、台東区では13年も継続しています。


ある調査で、「好きな先生はどんなタイプ?」では、「優しい先生」「アニキのように頼れる先生」・・・など、一昔前の理想の先生像ではありません。ずばり「悪いことをしたら叱ってくれる厳しい先生かつ、おもしろい先生」だそうです。なかなか難しい注文ですね。(笑)


少なくとも、今の子どもたちには、授業が「楽しい」「面白い」と感じることが、学習効果アップにつながることだけは、間違いないようです。


「お笑いは子どもに身近な文化で、学ぶ意欲を高め、自尊感情を育む。正解が一つでない授業は個性を発揮しやすい」と言われるように、一人一人の笑い内容が違うばかりでなく、受け手によって、笑いが取れたり取れなかったり・・・空気を読み取ったり、考えて考えて頭をフル回転させます。そして、自分で出した答えを実践するのです。


「笑い」をとるのは、なかなか難しいことですね。考えないといけません。