1984年、全国で初めての総合選択制の普通学校として埼玉県伊奈町に県立伊奈学園総合高校ができました。この学校のテーマが、「個性発見と夢へのチャレンジ」です。
通称「イナガク」は、それぞれの生徒が自分に合った学習計画を立てて学習するそうです。1年生の時は必修科目がほとんどですが、2、3年生は、約200ある授業から必修科目以外に好きなものを選択し、自分だけの時間割を作るそうです。
選択する授業の中には、「日本語」「異文化理解」「フードデザイン」「陶芸」「自動車工学」といった高校ではあまり見かけないものもあります。卒業までに取得する全90単位中、半分は自分で選ぶことになるそうです。
校長は、「得意な科目で、自分の居場所が必ずできる」と選択制のメリットを話します。
さて、保育園での寺子屋の時間・・・今週は、「トイレットペーパーの芯を使って好きなものを作っていいよ~」という工作の時間がありました。毎週水曜日の寺子屋は、廃材を使った工作の時間です。
すぐに、自分のイメージした作品を作り始める園児もいれば、手が止まって、何を作ってていいのかわからない園児もいます。ホワイトきゃんばすでは、こんな「自分で考えて好きなものを作ってごらん・・・」というアプローチが多いので、時々こんな場面が出てきます。
手が止まってしまう理由は、色々あります。食事、着替え、靴を履くことなどの生活習慣全般を親が全部やってしまう。また、子どもに自分の感想を話させる機会をあまり作らなかったりと、様々な要因があると考えます。
先に紹介した、「イナガク」の取り組みは、とても素晴らしいと思いますが、器が整っても、子どもたちの心も合わせて伸ばしていかなければなりません。それは、すでに幼児期に始まっているのです。
大人の常識では、全く考えられないような発想に驚き、また、間違いがあってもそこはすぐに指摘をせずにスルーすることも、幼児の「自分で考える」ことには大切なことです。
幼児期の子どもたちには、器だけでなく中身が大切です。心の器を大きくしたいものです。
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