私の学生時代の同期は、40歳を過ぎて結婚しました。保育園ホワイトきゃんばすが開園する1か月前です。結婚式での新郎スピーチは、今まで何人も聞いてきましたが、彼のスピーチは今でも忘れません。
彼は口下手です。でも、そんな彼が「私たちは、普通の結婚生活をし、普通の幸せをつかみます」と言ったのです。
しかし、この「普通のことをする」のが、とても難しいことですね。
今日のカンブリア宮殿では、地方の宝を発掘する男として、若き経営者が登場しました。彼は、学生時代はほとんど学校に行かず、パチンコ三昧・・・年間1千万円を稼ぎます。そして、就職もせず、今度は株にハマります。なんとそこで、またもや数億円を稼ぎ出すのです。ここまでは、とても「普通」ではありません。
自分のためだけにお金を稼いでいた彼は、やがて、自分ではなく、人のためにそのお金を役に立てたいと考えます。大学時代暮らした、四国の愛媛県にある、伝統文化にひと工夫加えて、再生させるのです。
ただし、彼のやり方は、自分のアイデアを強要するのではなく、現地の人達が自分で考えるモノ作りがベースです。そして、その土地のモノを活用します。また、職人に自分のアイデアを実践してもらうのに、時間をかけて、まずは信頼関係を築くことから始めるのです。
実に、経営者として「普通」のことをブレずに実践しています。彼は、一発当てて、規模を拡大させるのではなく、小さな成功をたくさん積み重ねることが大切だと言います。
時代の変化や若者に支持されるためには、ただ昔ながらの文化の継承を進めるだけでは、未来はありません。「伝統と革新」の両方が大事になってくるのです。
彼は、経営者として、そこに関わる人が、いかにやる気をもって取り組めるかどうかを一番の判断基準に置いているそうです。まさに、セオリー通りの「普通」の経営に見えますが、トップになると、なかなかできないことですね。
番組を見ながら、保育園も「普通」のことをどれだけ実践できるか・・・を考えていました。ホワイトきゃんばすなら「子どもたちが笑顔でいること」が「普通」のことです。イベントや新たな取り組みが大好きなおやじ園長ですが、基本は、子どもたちがやらされるのではなく、子どもたち自ら楽しみを作り出していくようにしなければなりません。
「○○やりなさい」ではなくて、「○○ちゃんだったら、どう考える」というのは、ホワイトきゃんばすの「普通」の保育です。
「普通」という言葉は、「特別な」とか「今回限り」とか「こだわりの」などの言葉より、低く思われがちですが、とても重くて、すべての基本になる大切なことだと、つくづく思う次第です。
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