寺子屋の付加価値

先日、私立の認可保育園に子どもを預けているママに話を聞きました。保護者懇談会があり、ある保護者から「うちの子は、この春3歳児になったのですが、ひらがなや数字を教えていただけるとありがたいです。そのような取り組みは考えていらっしゃいますか?」と保育園への質問です。


保育園の回答は、「うちは保育園ですので、お子様をお預かりすることがメインです。勉強を教えるということは今のところ考えていません。今後は、対応していかないといけないと思っています。」とのことだったそうです。


この保育園の回答では、あと3年経っても勉強など教えないでしょうね。ましてや、公立保育園となれば、年間の保育計画に「勉強を教える」という項目などないので、保育士の先生が「あいうえお」なんて始めたら、「保育計画にないことはしないでください」と、主任保育士あたりから指導が入ることでしょう。


幼児を持つママたちの漠然とした印象では、「保育園は、子どもを預かるのがメインだから、勉強なんてやってくれない」「勉強するなら幼稚園かな。でも働いてるので延長保育をお願いしてるけど、幼稚園の延長保育の時間で勉強を教えてもらうことはないので・・・ほとんどほったらかしかな。」といったところでしょう。


保育園、幼稚園業界において、「付加価値」という言葉は、あまり使われません。しかし、義務教育の学校教育の場ではありませんので、「サービス業」という位置付けでもあるのです。保育園は、まさに、働くママへのサービス業です。


よって、お客様である保護者に対して、いかに付加価値の高い取り組みができるかどうかという考え方は、一般社会人を経験したおやじ園長にしてみれば当たり前の発想です。しかし、特に保育業界では「付加価値」なんて言葉は、語られることもありません。


小学校入学前の保護者は「うちの子は、授業についていけるだろうか?落ちこぼれになってしまうのでは・・・」と心配する保護者が多いのが実態です。そんな保護者の質問が冒頭の「勉強は教えてくれますか?」なのです。


サービス業なら、保護者のニーズに答えるのが当たり前ですね。


さて、ホワイトきゃんばすの「寺子屋」は、ひらがなや数字を教えるだけの内容ではありませんのであしからず・・・(笑)


元小学校教員の寺子屋の時間を紹介します。寺子屋の部屋のドア越しに「私の名前は○○です」という大きな子どもたちの声が聞こえてきます。3歳になったばかりの新人寺子屋さんも大きな声で言えるようになりました。「人前で、自分の名前をしっかり言える。」これは、小学校1年の時に一番最初に行うことだそうです。


ホワイトきゃんばすの寺子屋さん達は、少しだけ小学生に近づく背伸びをし、よのなかの時間で世間を学び、廃材で工作をし、英語もやります。もちろん、ドリルにも夢中です。寺子屋の時間以外でも、自分の道具箱は自由に使っていいルールを決めているので、お絵描きに折り紙・・・4歳児以上の女子は、今は夏まつりのカフェのメニュー作りに夢中です。


どうですか・・・寺子屋は、「付加価値」が高いですよ(自慢&宣伝でした)!