現在、広島県尾道市にある吉和小学校の津田秀司校長は、49歳の時に当時の広島県では最年少で校長先生となりました。まさに期待の人事だったようです。
津田校長は、学級崩壊の問題に対し「授業を改善すれば、学校は必ず安定化する」と考え、指導力向上に向けて教師塾を開くなど多様な取り組みを行ったそうです。しかし、納得する内容とは行かず「どうして教育委員会はもっと優秀な教師を配置しないのか」など周囲への不満ばかりが募ったとのこと・・・
そんな中、教師アンケートで「面白い授業をしようと呼びかける校長の話が一番面白くない」を見たときに、「私は校長職を楽しんでいなかったと気付かされた。そんな校長と一緒にいたら、教職員は教師を楽しめるはずがなく、その空気は子どもにまで波及するはず。悪いのは自分だった」と反省します。
ここからが、津田校長の凄いところです。
彼は、民間企業の経営者に、経営の極意を学ぶことにしたのです。もちろん、民間企業のトップに面識などないので、「校長をしている者です。社長にお話を伺いたいと思い、連絡しました」とアポをとるのです。校長先生の肩書きもあり、大半が快く対応してくれたそうです。
多くの経営者の話を聞くうちに「成果を挙げる人は、目先の小事にとらわれず、はるか先の未来に向けてまい進している」と思ったそうです。
校長は、形こそ企業ではなく学校ですが、トップとしてその組織をまとめていくことは同じですね。学校という枠を飛び出すという発想が、津田校長の成功要因です。
彼は、「日本一の学校にする宣言」をして、子どもが将来への夢や希望を持てる学校作りを進めました。そして、文部科学大臣賞などの事実上の日本一は逃したものの、健康教育や環境美化活動などで3つの全国表彰を受け取ったそうです。
学校経営も企業経営から学ぶところがあると津田校長は確信したのでしょう。こんな校長先生がもっと増えるといいですね。
そして、私たちも「畑違い」と思えるところに、何かビジネスなり、生き方のヒントがあるのかもしれません・・・
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保護者より (火曜日, 14 7月 2015 03:15)
成功なんてしていない