少人数、異年齢保育の挑戦

平成26年度保育園ホワイトきゃんばすを卒園した3名は、みな別々の小学校に入学します。ということは、同じクラスどころか、同じ学年の中にも、知っている児童はいないところからスタートします。


私の3人の子どもたちは、1学年100名規模の幼稚園を卒園しました。小学校に入学すると、クラスに必ず同じ幼稚園出身の児童がいました。しかし、3人とも、夏休みが終わり2学期に入ると、同じ幼稚園だった子と遊ぶことはなく、新しい遊び相手を作っていました。


大人の世界でもそうですが、小学1年生でも、○○幼稚園、○○保育園出身などと過去を振り返るのでなく、新たに気のあった人間関係を作っていくのです。


ピカピカの1年生が、6年間の小学校生活、中学、高校の計12年間で、親友と呼べる相手は、せいぜい数人です。一人とか二人だと思いますね。


「生きる力」とか「コミュニケーション能力」とか、そんな言葉で表現できるのでしょうが、小学校入学前の幼児期に、この能力をいかに育てることができるかが大切になってきます。


そして、平成27年度は、いよいよ保育園ホワイトきゃんばすの「少人数異年齢保育」で育った園児が、小学1年生になります。


「タテの関係で、クラスではなく、大きな家族で過ごすという経験」

「少人数ゆえ、すべての職員が、園児や家族との関わりを、詳細に把握している」

「寺子屋園児という憧れの存在があることで、いつかは自分もという目標設定ができる」


大規模幼稚園や保育園では決してできない保育や教育を受けたホワイトきゃんばすの卒園児が、小学校に入学して「生きる力」をどう見せてくれるか・・・4月から3名の挑戦が始まります。


当然、大きい園では当たり前におこなえることが、ホワイトきゃんばすではできないこともたくさんあります。どちらが、優れているかという話ではもちろんありません。


開園3年目にして、相撲で言えば、ようやく、関取り(十両以上)を出すことができたホワイトきゃんばすの「少人数異年齢保育」の挑戦がスタートしました。


さて、4月から、小学校の教員を15年間経験した、2児の母親でもある先生が、新たにホワイトきゃんばすの職員となります。幼稚園、保育園では、幼稚園教諭と保育士資格を両方もつ先生は多いですが、小学校の教員経験者がいるところは、まずありません。


今回、私は園長として、3つの小学校の保幼小連絡協議会に出席させてもらいましたが、幼稚園、保育園の中には、この連絡協議会に出席しない園もあります。卒園児が小学校に入学するにあたっての情報交換の場に出席しないということは、「小学校に入ってからのことまでは、関知しません」と思われても仕方ありませんね。


ホワイトきゃんばす卒園児が、入学する小学校にたった一人しかいなくても、おやじ園長は、その小学校に乗り込んでいきます(笑)・・・そして、ずっと見守っていきます。私の本意は、大人になるまで見届けたいと思っています。


小学校1年から6年まですべての学年を担任した先生が入ることで、寺子屋や5歳児のお昼の勉強タイムの充実だけでなく、保護者の「うちの子小学校に入ったらついていけるかしら?」という心配や悩みにも対応できればと考えています。


4月からホワイトきゃんばすに新しい園児が入ってきます。今から楽しみですが、小学校へ入学した3人も、きっと素敵な小学校生活をスタートすることでしょう。こちらも気になって仕方ありません(笑)