自治体がつくった地方の農業大学は、生産技術の習得が中心ですが、この日本農業経営大学は、民間が設立した大学です。ここでは、市場分析や会計、資金調達など経営に必要な知識も学び、食品、流通企業での3ヶ月の研修もカリキュラムに含まれているそうです。
1学年20名の2年間の全寮制で、ニチレイ、エスビー食品、農林中央金庫など約260の企業、団体などが出資する大学で、この春、初めての卒業生18人を送り出しました。
卒業生の一人は「流通企業で研修し、営業のコツを学んだ。卒業後は熊本県大津町の実家のサツマイモ農園で働く。やがては、干しイモや、イモからつくるシロップも開発したい」と語ります。
まさに、次世代の農業経営者を育てる学校ですね。農業は、作物を生産するだけの概念を、商品開発、販路開拓まで含めた、経営感覚をもつ若い人材が育っていけばいいですね。
200以上の企業の協賛があるというのも、大きな強みです。企業とともに、日本の農業を変える流れは、自然な形なのかもしれません。
経営視点で農業を行うだけでなく、地域を牽引するリーダー作りにつながれば、地方創世の大きな力になることは、言うまでもありません。
知名度が低く、応募する学生が少ないという悩みがあるようですが、実家が農家という学生だけでなく、あらたに農業を経営したいという若者が増えることを期待したいですね。
コメントをお書きください