週2日開くカフェ

さいたま市桜区に「カフェ桜家(さくらけ)」という週に2回、3時間だけ営業するカフェがあります。地域住民を中心に1日平均30人が訪れるそうです。


県立特別支援学校のさいたま桜高等学園で就職をめざす生徒たちが、接客サービスの腕を磨くために働きながら学んでいます。生徒たちは、ここで営業するため、日々、食品の衛生管理や言葉遣いなどを勉強し、ときには、ホテルのレストランマネージャーから本格的な接客技術の手ほどきを受けるそうです。学校周辺の住宅にチラシを配るなど「営業活動」にも取り組むとのこと。


私が保育士試験の勉強によく通った、桜区の図書館でも週に何度か、桜高等学校で製造したパンやお菓子を生徒自ら出張販売していました。


私の学生時代の仲間で、知的障害を持つ人たちの就職支援の仕事をしている者がいます。彼の仕事は、支援だけでなく就職後のフォローや就職先の担当とのミーティングなど多岐にわたります。


一度、池袋駅のベッカーズというファーストフードのチェーン店で、彼が仕事をしているところを見る機会がありました。障害を持つ本人との面談や、店舗マネージャーとの打ち合わせをしていましたが、難しいことの一つに、マニュアル通りに行かない、突発的な対応でパニックになってしまうことと、彼は話してくれました。


桜高等学校で指導する先生は、「お客様が何を求めているかを先読みするなど、臨機応変に判断できる力を身につけ、社会に出ていく自信をつけてほしい」と話します。


接客の仕事に就きたいという生徒は、「大量に注文が来たときは大変ですが、早く提供しようと思ってやってます」「お客さんから『ありがとう』と言ってもらえるのがうれしい。どうしたらお客さんの満足度が高まるかに気をつかっています」


こんな生徒のコメントを聞くと、うれしくなりますね。是非とも、社会に出てから多くの壁を乗り越えて頑張ってもらいたいですね。