保育園の役割り

今から40年も前に、名古屋で保育所作りに奔走した、山田ことぢさんの、1974年2月19日付の朝日新聞の掲載記事です。

 

「かつて後ろ髪を引かれる思いで職をやめた私は、その苦い経験を若い母親に味わわせないようにと、保育所作り運動に取り組んできた。女も母である前に、人間として働きたい、働く権利がある。女の生きがいとして職を続けるのなら、女がその自覚のもとに生きるのであるなら、保育所の要求はなくならず、絶対にふやさなければならない。」

 

40年前に、すでにこんな女性の考えがあったのです。しかし、今でもその真逆の考えもあります。「生活のために、働かざるを得ない。登園時に泣き叫ぶ我が子を見ると、保育所に子どもを預けることが辛い」と言う女性もいます。

 

ホワイトきゃんばすでも、かつて、保育所に子どもを預けることを悩むママがいました。ママがいない所では、集団生活を頑張る子どもになるのですが、朝と帰りにママの顔を見ると泣き出す我が子を見ると、「うちの子は、ずっと保育園で寂しい思いをしているのかもしれない。」と不安になる気持ちは、痛いほど良くわかります。

 

40年たった今、80歳を超えた山田さんはこう言います。「先人たちの努力で保育は充実してきた。それでも足りず、保育の量を増やすことに社会の関心が集まっている。そのために質がないがしろにされることがないよう、一人の保育士として、子どもとじっくり向き合っていきたい」

 

いよいよ明日から、平成27年の保育がスタートします。子どもを預けることは、どんなママにとっても不安なことです。しかし、保育の質を高め、保育園で子どもが成長する姿を保護者に感じてもらうことで、ママたちが安心して、お仕事に注力できるようにしなければ・・・と、山田さんの話から強く思った次第です。

 

明日、子どもたちの顔を見て、話を聞くのが楽しみですね。