民間のノウハウを学校へ

埼玉県志木市にある、細田学園高校の副理事長は、一昨年、畑違いのコンサルティング会社から転身という異色の人材です。

 

彼は、会社で働きながら「学校で勉強したことは一体何だったのだろう」と漠然と疑問を持っていたそうです。そんな時に細田学園の理事長から声をかけられ『社会と学校教育の間にあるギャップを埋めたい』と引き受けたそうです。

 

彼が最初に高校に足を踏み入れてたときに「生徒たちが勉強を『やらされている』という印象を強く持ち、社会で活躍する10年、20年後を見据えて、生徒自ら『勉強したい』と思えるような教育を行おう」と決めたとのことです。

 

具体的には、キャリア教育と称して、1年生は「自己分析」と、逆に他人から評価してもらう「他己分析」を通じて、自分がどのような仕事で貢献できるかを知り、2年生では、グループ単位で様々な仕事について調べて発表する時間につなげているそうです。

 

また、受け持つ先生によって授業の質に差が出てはいけないと思い、先生同士で授業を見学し合って、鍛錬もさせたそうです。ベテラン先生からの反発もあったようですが、理科の実験が充実したほか、タブレット端末とプロジェクターを連携させた授業に取り組む先生も出てきたそうで、先生同士の切磋琢磨が個性ある授業を確立させているようです。

 

これらの新たな手法により、生徒のモチベーションが上がり、進学先も「どこでもいいや」から「ここに行きたい」と変わってきたとのこと。

 

「学校は変化を好まない業界ですが、これからも先端のパソコン授業を採り入れるなど未来志向の教育を模索したい。私たちもまだまだ発展途上です」と副理事長は話をします。

 

保育園の子どもたちが、寺子屋での勉強が大好きなのは、「やらされている」ではなく、子どもたちの好奇心のど真ん中を貫いているからで、楽しく園児たちが学んでいます。これは、高校生にとっても同じモチベーションが当てはまるはずですね。

 

明確な目標設定や、グループ協議で自分の考えが言えなければ、前に進まないことを学んでいくのでしょう。そこには、学校とは今まで無縁の民間のノウハウが有効になるわけですね。

 

そうそう・・・私も民間の会社で勤めていました(笑)・・・世の中で役に立つ人材を育てることは、保育園の幼児期から大事であるという信念はブレません。