「教育は子どもを変えることができる。子どもは私達の未来。つまり、教育は私達の未来を変えることができる。そして今こそ、我々大人は共に手をつなぎ、できることから、教育のイノベーションに主体的に関わっていこうではないか。」
こう熱く語るのは、国際バカロレアの坪谷ニュウエル郁子さんです。
国際バカロレアは、主として北半球は5月、南半球は11月に世界一斉に統一最終試験があるそうです。まず、全ての生徒は、文系理系の両方にまたがる6科目を12日間に渡って受けます。それに加え、卒論にあたる「課題論文」、既知の解を検証し、自らが到達した解について論文の執筆とプレゼンテーションを行う「知識の理論」、実際の行動が伴う「創造性、行動、奉仕」がある。それら全てを終了した上、最低70%は外部評価員によって評価され、スコアが決定するそうです。
なんだか、聞いただけでも頭が痛くなってしまいますが(笑)、こういった手の込んだ方法だからこそ、多角的にその生徒が12年間どのような学びをしてきたのか、そして、どのような人材に成長しているのかを評価する方法として非常に優れていると世界中で認知されていると言えます。
たった1回の数時間の試験で結果がでる方法とはかなり違いますね。もちろん、人生には「一発勝負」を経験することが山ほどありますが、その瞬間で自分が持つ最高のパフォーマンスを表現できるか否かは、今までの努力や実践の積み重ねであることは言うまでもありませんね。
日本のセンター試験も2020年をめやすに、現行の内容が代わります。国際バカロレアが実際に行っているここまでは手の込んだ方法は、とれないでしょうが、少なくとも今よりも多角的に生徒を評価する方法には変わっていくでしょう。つまり、テストで高得点が取れるノウハウを学んでも通じなくなり、生徒は実際にどれ位学び、主体的に向き合って来たかも評価されるようになるのでしょう。
政府は、この国際バカロレアを今後積極的に取り入れることをすでに発表しています。
あすの日本を担う子どもたちの未来を変えるということは、当たり前ですが、日本の未来、いや世界の未来を変えることになります。ここまで、大きな考えを持って、私自身が保育に関わっていると自信満々では言えませんが、子どもたちの笑顔を見ると、ふとそんな気持ちになってきます。
ビジョンは大きく・・・ですね。
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